米大リーグのポジション別ランキング、A判定の日本人選手は5人。

2008/11/05 23:24 Written by コジマ

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ワールドシリーズが終了し、米大リーグの幕が閉じた。それに合わせて各球団のゼネラルマネジャー(GM)会議が始まり、フリーエージェント(FA)選手の争奪戦が繰り広げられるストーブリーグが開幕する。そのFA選手獲得に重大な影響を与える大リーグ公認のポジション別ランキング「エライアス・ランキング」が発表された。

すでに報じられたナ・リーグ救援投手部門1位の斎藤隆投手(ロサンゼルス・ドジャース)を含め、「A」判定を受けた日本人選手はア・リーグ先発部門5位の松坂大輔投手(ボストン・レッドソックス)、救援部門10位の岡島秀樹投手(同)、指名打者・一塁手・外野手部門16位の松井秀喜外野手(ニューヨーク・ヤンキース)と22位のイチロー外野手(シアトル・マリナーズ)の5人だった。

この「エライアス・ランキング」は、記録専門会社「エライアス」が毎年作成している大リーグのポジション別ランキング。メジャー登録されている全選手が対象で、2年分の成績を加味している。各リーグの先発投手部門、救援投手部門、捕手部門、指名打者・一塁手・外野手部門、二塁手・三塁手・遊撃手部門に分けられており、評価方法は、例えば指名打者・一塁手・外野手部門は打席数、打率、出塁率、本塁打数、打点数で、二塁手・三塁手・遊撃手部門はこれに守備率が加えられるなど、各部門で要素が異なっている。

また、各部門上位20%が「A」、21〜40%が「B」と判定され、この判定がFAの際の評価資料にも使用される。また、A判定を受けた選手がFAで移籍すると、移籍先が移籍元にドラフト1位または2位の指名権などを譲渡しなければならないという規定もある。

ナ・リーグ救援投手部門の斎藤投手は、2年連続での1位獲得。ケガに悩まされた今季は思うような成績が上げられなかったが、昨季の成績が考慮されてトップとなった。3年連続1位に輝くには、来季の奮闘が必須となるだろう。ちなみに、斎藤投手は残留を前提にドジャースと契約交渉に入っている。

ア・リーグ先発投手部門では、前回B判定にも入らなかった松坂投手が88.760点の5位でA判定を勝ち取った。来季に今季以上の成績が残せれば、1位も夢ではない。また、チームメイトの岡島投手は83.910点の救援投手部門10位で、前回のB判定からA判定に昇格した。

松井秀選手は今季もケガで苦しんだが、前半の奮闘が評価されたのか、前回の19位(77.468点、A判定)を上回る78.026点の16位でA判定。イチロー外野手は前回の18位(78.861点、A判定)から順位を落として73.947点の22位。23位のジョニー・デーモン外野手(ヤンキース)が約1点差でB判定だったため、ギリギリのA判定だ。

イチロー選手のチームメイト、城島健司捕手は64.977点の11位で前回のA判定からB判定に転落した。このほか、ア・リーグでは二塁手・三塁手・遊撃手部門で岩村明憲内野手(タンパベイ・レイズ)が63.975点の22位(B判定)、先発投手部門で小林雅英投手(クリーブランド・インディアンス)が41.561点で81位(判定なし)となっており、ナ・リーグは二塁手・三塁手・遊撃手部門で松井稼頭央内野手(ヒューストン・アストロズ)が64.732点の26位(B判定)、指名打者・一塁手・外野手部門で田口壮外野手が36.458点の89位(判定なし)。2年の成績が加味されるため、1年目の選手は黒田博樹投手(ドジャース)が70位、福留孝介外野手(シカゴ・カブス)が65位など低い評価となっている。

両リーグ各部門の上位は以下のとおり。


◎2007-08年 エライアス・ランキング

◆ア・リーグ
【先発投手部門】
1位 ロイ・ハラデイ(ブルージェイズ) 95.058
2位 ジョン・ラッキー(エンゼルス) 93.217
3位 ジョシュ・ベケット(レッドソックス) 90.310
4位 A・J・バーネット(ブルージェイズ) 89.729
5位 松坂大輔(レッドソックス) 88.760
【救援投手部門】
1位 ジョー・ネイサン(ツインズ) 92.845
2位 ホアキム・ソリア(ロイヤルズ) 92.297
3位 J・J・プッツ(マリナーズ) 91.612
4位 マリアノ・リベラ(ヤンキース) 90.277
5位 ジョナサン・パペルボン(レッドソックス) 89.627
【捕手部門】
1位 ジョー・マウアー(ツインズ) 89.401
2位 ビクター・マルティネス(インディアンス) 88.018
3位 ホルヘ・ポサダ(ヤンキース) 84.793
4位 A・J・ピアジンスキー(ホワイトソックス) 78.111
5位 ジェイソン・バリテック(レッドソックス) 76.037
【二塁手・三塁手・遊撃手部門】
1位 アレックス・ロドリゲス(ヤンキース) 95.031 三塁手1位
2位 マイケル・ヤング(レンジャーズ) 88.000 二塁手1位
3位 マイク・ローウェル(レッドソックス) 86.957 
4位 オーランド・カブレラ(ホワイトソックス) 86.000 遊撃手1位
5位 ダスティン・ペドロイア(レッドソックス) 85.714
【指名打者・一塁手・外野手部門】
1位 マーク・テシェイラ(エンゼルス) 98.889 一塁手1位
2位 マグリオ・オルドニェス(タイガース) 96.316 外野手1位
3位 デビッド・オルティス(レッドソックス) 94.545 指名打者1位
4位 ウラジミール・ゲレロ(エンゼルス) 91.842
5位 ニック・マーケイキス(オリオールズ) 90.395

◆ナ・リーグ
【先発投手部門】
1位 CC・サバシア(ブルワーズ) 98.110
2位 ブランドン・ウェブ(ダイヤモンドバックス) 96.392
3位 コール・ハメルズ(フィリーズ) 92.784
4位 ダン・ヘイレン(ダイヤモンドバックス) 90.808
4位 ロイ・オズワルト(アストロズ) 90.808
【救援投手部門】
1位 斎藤隆(ドジャース) 88.678
2位 ブラッド・リッジ(フィリーズ) 87.919
3位 ヒース・ベル(パドレス) 87.423
4位 マット・キャップス(パイレーツ) 87.190
5位 ブライアン・フエンテス(ロッキーズ) 86.694
【捕手部門】
1位 ラッセル・マーティン(ドジャース) 85.328
2位 ジオバニー・ソト(カブス) 81.467
3位 ブライアン・マッキャン(ブレーブス) 81.081
4位 クリス・スナイダー(ダイヤモンドバックス) 79.923
5位 ベンジー・モリーナ(ジャイアンツ) 79.537
【二塁手・三塁手・遊撃手部門】
1位 チェイス・アトリー(フィリーズ) 92.411 二塁手1位
2位 デビッド・ライト(メッツ) 89.560 三塁手1位
3位 チッパー・ジョーンズ(ブレーブス)
4位 ジミー・ロリンズ(フィリーズ) 85.714 遊撃手1位
5位 アラミス・ラミレス(カブス) 82.418
【指名打者・一塁手・外野手部門】
1位 マット・ホリデー(ロッキーズ) 98.125
2位 アルバート・プホルス(カージナルス) 95.385
3位 マニー・ラミレス(ドジャース) 93.438
4位 カルロス・リー(アストロズ) 93.125
5位 ブラッド・ホープ(ロッキーズ) 88.125

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