テニス・伊達公子の「ドタキャン」報道は捏造? スタッフがブログで否定。

2008/11/02 23:15 Written by コジマ

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今年4月、12年ぶりに現役復帰を果たしたテニスのクルム伊達公子選手(エステティックTBC)。復帰初戦のカンガルーカップ国際女子オープンではシングルで準優勝、15歳の奈良くるみ選手と組んだダブルスで優勝し、6月の東京有明国際女子オープンのシングルスで優勝を果たした。世界を魅了した「ライジング・ショット」も健在で、ブランクと年齢を感じさせないプレーに世界中から惜しみない称賛が寄せられている。

そんなクルム伊達選手が、11月9〜16日に東京有明テニスの森公園で開催される第83回全日本選手権に出場する。伊達選手は91、92年に同大会シングルスを連覇したが、その後は海外の大会を優先していたことから、今回が16年ぶりの出場。ダブルスでは藤原里華選手(北日本物産)と組む予定だ。クルム伊達選手は「いつも以上に厳しい戦いになると思うが、初心の気持ちで挑み、次につながるよう戦いたい」(毎日新聞より)との意気込みを語っており、復帰直後から日本人の上位選手を次々に破っているだけに、メディアからの注目度もいっそう上がっている。

しかし、10月29日に開かれた同大会の記者会見をクルム伊達選手が「ドタキャン」したとスポーツ各紙が一斉に報じた。それによると、クルム伊達選手は現在出場している東京有明国際オープンの試合に向けた練習を理由に会見をキャンセルしたという。開始2時間前のキャンセルに報道陣や大会関係者は困惑し、日本テニス協会の渡辺康二専務理事は「マナーがよくない。厳しく抗議したい」と語ったとされていた。

マネジメント会社は「日本協会にはスケジュールの調整がつけば出る、と伝えていた。行き違いがあった」と説明していたが、全盛期はマスコミ嫌いで知られたクルム伊達選手のドタキャンを、メディアは「勝負師に戻ることで、往年の神経質さも戻ってしまった!?」「全盛期に戻った証拠か」などと報じた。

ところが、このドタキャン報道に対してクルム伊達選手のスタッフが公式ブログで「そのような事実はなく、またテニス協会からの抗議につきましても、一切無かったことをここにご報告させていただきます」と発表。ネットでは報道が捏造であった可能性まで指摘されている。

公式ブログでは、今回の経緯を「クルム伊達は現在ITF東京有明国際女子オープン?に出場中のため、その大会スケジュールを優先したいという意向から、当初から出場大会の試合・会見の直後であればという前提で出席を予定しておりました」と説明している。しかし、実際の大会記者会見が試合後の会見から2時間後に行われたため、事前に通達していたとおりに欠席したことから、「決して急に、そして独断で事を決めた『ドタキャン』ではありません」とした。

また、報道にあった日本協会の渡辺理事長が「厳しく抗議したい」と発言したことも事実ではないとし、実際にも抗議は受けていないという。報道では「ドタキャン」後に謝罪がないことを咎める論調だったが、以上のことから「本件に関し、クルム伊達本人は『謝罪』すべき立場には無いと判断しております」ときっぱり断っている。

その一方で、「関係各所での連絡齟齬(そご)により、このような報道にいたってしまったことでファンの皆様、また関係各位には大変ご心配をおかけしましたこと、この場をお借りしましてお詫び申し上げます」とした。

これらのことから、ネットでは「マスコミの捏造」という意見が多数を占めている。しかし、クルム伊達選手側の説明不足やコメント取った理事にも話が通じてなかったのではないかという指摘もあるようだ。

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