全米で最も注目を浴びる人物、「ジョー・ザ・プラマー」って何者?

2008/10/29 11:20 Written by Maki K Wall@駐米特派員

このエントリーをはてなブックマークに追加


どこにでもいる普通のおじさんが、たった一晩で有名人。今米国で一番注目を浴びている「ジョー・ザ・プラマー」という人物をご存知でしょうか。

彼はオハイオ州に住む配管工(Plumber)の男性で、本名をサミュエル・ワーツェルベッカーさんといいます(通称としてジョーと名乗っているそう)。10月15日に行われた大統領候補の討論会で、共和党候補のジョン・マケイン候補が彼のことを「一般の有権者代表」として何度も引き合いに出した(なんと合計26回だとか)ことで、一気に知名度を上げたのです。

実はワーツェルベッカーさん、討論会の数日前に偶然メディアで紹介されたのが、今回のスターダムのきっかけでした。その日、彼の住む住宅街を訪れ。演説会をしていたのが民主党候補オバマ氏。演説会が終わり、市民と握手や雑談をしていた時、ワーツェルベッカーさんがオバマ氏に質問をし始めたのです。年間総収益250,000ドルを超える中小企業へ増税を唱えているオバマ氏に対し、

「もし私がプラミング(配管業)の企業を買い取ったとして、収益が上がっても、結局儲けは税金で取られてしまうのですか?」

と、中流階級の所得者だったら、誰もが気になっている内容を直接質問しているワーツェルベッカーさん。この様子は、直後からニュースに取り上げられました。

そして彼に目をつけたのがマケイン氏。討論会では何度も「ジョー・ザ・プラマー」の質問を評価し、オバマ氏の増税案を「ジョーさんが求めるような(働いただけ、成功を約束する)アメリカン・ドリームの、まったく反対を行く対策」だとして批判したのです。

翌日からワーツェルベッカーさんの元にはインタビューに押しかける記者が殺到し、共和党からはサポーターとして演説会などに招待されるようになったとか。この騒ぎに、本人も最初はビックリしたことでしょう。

それにしても今年のハロウィーンの仮装、サラ・ペイリン女史が一番人気なんですが、この「ジョー・ザ・プラマー」の仮装をする人も、たくさん見かけることになりそうです。

TOPへ戻る
このエントリーをはてなブックマークに追加

Copyright © Narinari.com. All rights reserved.