「原ジャパン」も参考に? 幻の「野村ジャパン」スタメン&投手陣公開。

2008/10/28 23:45 Written by コジマ

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星野仙一氏の去就で揺れた第2回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の日本代表監督選考だが、10月28日にWBC体制検討会議の正式要請を巨人の原辰徳監督が受諾し、「原ジャパン」の誕生が決定した。原監督は日本シリーズ終了後にコーチングスタッフの選定を行い、11月中に各選手の出場意思を確認して代表メンバーを選考する予定だ。

そんな「原ジャパン」の誕生に肩を落としたのが、楽天の野村克也監督。中日の落合博満監督からの支持を受けていたものの、10月27日のWBC体制検討会議で原監督への就任要請が決定すると「異論はないですよ」としながらも、「野村のノの字? 出ませんよ」と返答するなど、終始不機嫌だったようだ。その一方で、王貞治コミッショナー特別顧問は「本人にも『どう?』って言ったんだけど、自分では『おれはいいよ』という言い方をしていた。本心かどうかは知らないけど」と野村監督が“固辞”していたことを明かしている。

こうして幻となった「野村ジャパン」だが、10月28日発売の「フラッシュ」が野村監督の選んだ投手陣と先発メンバーのリストを公開している。これは、第1回WBC体制検討会議(10月15日)に各監督が提出した「理想の28人選手リスト」に野村監督が記載したもので、同誌が独自に入手したという。

まず、投手陣は以下のとおり(成績は今季のもの)。

【先発】
松坂大輔(レッドソックス) 29試合 18勝3敗 防御率2.90
ダルビッシュ有(日本ハム) 25試合 16勝4敗 防御率1.88
岩隈久志(楽天) 28試合 21勝4敗 防御率1.88
【中継ぎ】
岩瀬仁紀(中日) 51試合 3勝3敗36セーブ 防御率2.94
岡島秀樹(レッドソックス) 64試合 3勝2敗1セーブ 防御率2.61
【抑え】
藤川球児(阪神) 63試合 8勝1敗38セーブ 防御率0.67
上原浩治(巨人) 26試合 6勝5敗1セーブ 防御率3.81

先発復帰に成功した上原浩治投手を、あえて抑えで起用することが目を引く。上原投手は北京五輪後に代表引退を表明しているが、豊富な国際試合の経験は原ジャパンにも大きな力になることは間違いないだろう。また、メジャーリーガーでは前回大会MVPの松坂大輔投手のほか、国際試合の経験がない岡島秀樹投手を選出しているが、黒田博樹投手(ドジャース)や斎藤隆投手(同)は漏れている。

一方、野手陣はポジションだけでなく打順も組まれている(成績は今季のもの。井口選手はパドレスでの成績)。

1番 右翼手 イチロー(マリナーズ) 162試合 打率.311 42打点 6本塁打
2番 中堅手 青木宣親(ヤクルト) 112試合 打率.347 64打点 14本塁打
3番 左翼手 福留孝介(カブス) 150試合 打率.257 58打点 10本塁打
4番 指名打者 松井秀喜(ヤンキース) 93試合 打率.294 45打点 9本塁打
5番 一塁手 松中信彦(ソフトバンク) 144試合 打率.290 92打点 25本塁打
6番 三塁手 岩村明憲(レイズ) 152試合 打率.274 48打点 6本塁打
7番 二塁手 井口資仁(フィリーズ) 85試合 打率.232 24打点 2本塁打
8番 捕手 細川亨(西武) 133試合 打率.238 58打点 16本塁打
9番 遊撃手 中島浩之(西武) 124試合 打率.331 81打点 21本塁打

野手陣での注目は細川亨捕手だろう。国際試合の経験がない28歳を全日本の司令塔に選出した理由には、「強いチーム=捕手の固定」という野村監督のこだわりがあるのだとか。また、遊撃手には代表常連の川崎宗則内野手(ソフトバンク)の走力よりも中島浩之内野手の長打力を採用し、二塁手は松井稼頭央内野手(アストロズ)ではなく井口資仁内野手の複数ポジションが守れる点を考慮したという。

同誌はこのほか、阪神の岡田彰布前監督や広島のマーティ・ブラウン監督が提出したリストも一部紹介している。この面々が「原ジャパン」でも採用されるのか、11月中の代表メンバー選考に注目だ。

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