木村佳乃ら出演、映画「ブラインドネス」の記者会見レポート。

2008/10/22 13:32 Written by モノメトロ編集部

このエントリーをはてなブックマークに追加


映画「ブラインドネス」(カナダ・ブラジル・日本合作。11月22日公開)に主演しているジュリアン・ムーアが、現在開催中の「東京国際映画祭」での上映に合わせ初来日。10月20日に共演の木村佳乃と伊勢谷友介、フェルナンド・メイレレス監督と共に記者会見に臨んだ。会見の内容は次のとおり。

☆ジュリアン・ムーア
――映画について
「この映画は人々のコミュニケーションについて語っているので、暗い所で知らない人と観るのが最高だと思います。映画を観た人からは、この映画を観てから外に出ると、いつもと違う感覚がすると言われました」
「私はまだオフィシャルな場でしか観ていないので、観客の皆さんのリアクションを見てみたいし、劇場で観るとどう違うのか興味深いです」

――共演した日本人2人について
「日本人2人の印象はモデルみたいに美しくて、素晴らしい才能のある役者だと思います」
「伊勢谷さんと木村佳乃さんは、非常に感情的な難しいシーンを最初に撮影しなければいけなかったのですが、それを見ていたすべてのスタッフが泣き崩れました。この2人と仕事できて光栄です。知り合えたことを嬉しく思います」

――フェルナンド・メイレレス監督に褒められ
「フェルナンドほど素晴らしい監督はいなく、俳優にとって最高の働く環境を作ってくれます」

☆フェルナンド・メイレレス監督
――目の見えない状況のトレーニングについて
「ゾンビみたいにしてほしくなかったので、キャストのためにトレーニングキャンプを作りました。最初に大体4〜5時間鬼ごっこをしてもらいましたが、これは撮影クルーにも経験してもらいました」

――ジュリアンと働いてみて
「ジュリアンには何も指示しなくてもよかったです。監督としてこれほど楽ができる女優はいないですし、思ったとおりやってもらえばそれで最高なんですから」

――ノーベル賞作家の原作を映画化したことについて
「ジョゼ・サラマーゴの原作を映画化するにあたり、ものすごくプレッシャーを感じました。ポルトガル語の作家でノーベル賞をとったのは彼だけなので、プレッシャーを前にして、映画化しようと思ったのを後悔したほどです(笑)」

☆伊勢谷友介
――目の見えない状況のトレーニングについて
「10センチが1メートルに感じるような、自分の感覚が信じられない恐怖の中、頼るのはすぐそばにいる別の人でした。そのことがこの映画の本質なんじゃないかと思います。この作品に出演することができて光栄です」

☆木村佳乃
――目の見えない状況のトレーニングについて
「その場にしゃがみこみ、一歩も動けなくなるような恐怖を覚えました。役作りの上で本当に助かったので、日本での映画撮影でもワークショップが開かれるといいな、と思いました」

――海外の映画に出演したことについて
「日本以外の作品に出演するのは初めてでしたが、素晴らしいキャスト、すばらしいスタッフと働けたこと、そして俳優としても、女性としてもこのような素晴らしい作品に出合えたことを誇りに思っています」


[ストーリー]
失明するより怖い―私だけ見えていることが。謎の伝染病によって視力を奪われた人間たちは、やがてその本性をさらけ出していく。

突然目の前が真っ白になり、視力を完全に失ってしまう謎の伝染病は、一人の 日本人男性の発病を皮切りに、爆発的な感染力で全世界に拡がっていく。

この「白の闇」の脅威に対し、政府は感染者の強制隔離を始める。

その場所には唯一目の見える女性(ジュリアン・ムーア)が、盲目を装い紛れ込んでいた――。

[作品概要]
監督:フェルナンド・メイレレス「シティ・オブ・ゴッド」「ナイロビの蜂」
原作:ジョゼ・サラマーゴ「白の闇」
キャスト:ジュリアン・ムーア「ハンニバル」
     マーク・ラファロ「ゾディアック」
     伊勢谷友介「スキヤキ・ウエスタン・ジャンゴ」
     木村佳乃「蝉時雨」
     ダニー・グローヴァー「リーサル・ウェポン」シリーズ
     ガエル・ガルシア・ベルナル「バベル」
原題:BLINDNESS/2007年/カナダ・ブラジル・日本

TOPへ戻る
このエントリーをはてなブックマークに追加

Copyright © Narinari.com. All rights reserved.