デビッド・ベッカム選手が欧州リーグ復帰? ミランの練習参加へ。

2008/10/20 23:01 Written by コジマ

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マンチェスター・ユナイテッドやレアル・マドリードでの実績を引っさげ、2007年に米国のロサンゼルス・ギャラクシーへ移籍したサッカー・イングランド代表MFデビッド・ベッカム選手。サッカー界のスーパースターであるだけでなく、ビクトリア夫人とともに有名人でもあるベッカム選手の移籍は現地で大歓迎され、「サッカー不毛の地」である米国のサッカー発展に貢献する形となった。

しかし、欧州で話題となるのはイングランド代表でのことで、米国での活躍はほとんど報じられることがない。また、4大スポーツ(アメリカンフットボール、野球、バスケットボール、アイスホッケー)が君臨する米国では移籍直後こそ大きく取り上げられたが、米メディアをにぎわせているのはもっぱらビクトリア夫人が絡んだゴシップネタとなっている。米国ではサッカー関係者ですらもサッカーの発展を望んでおらず、その状況にベッカム選手が苦悩していることを、ロサンゼルス・ギャラクシー前監督のルート・フリット氏が明らかにした。

そんなベッカム選手に、欧州サッカー界へ復帰するという噂が出ている。これはイタリア1部リーグ、ミランのアドリアーノ・ガリアーニ副会長が1月の練習にベッカム選手が参加する可能性を発表したことによって浮上したもので、同副会長は移籍交渉についても「もう少し先になったら話し合う」と前向きの姿勢を示しているようだ。

ベッカム選手については、10月18日にも英紙デイリー・テレグラフによってイングランド1部リーグへ期限付での復帰を検討していると報じられている(クラブは不詳)。米リーグは欧州リーグと違って11月でシーズンを終了(開幕は来年4月)するため、ワールドカップ欧州予選をにらみ、コンディションを整えることが目的とされていた。代表では歴代3位となる107試合出場を達成(あと1試合で歴代2位タイ)のベッカム選手だが、同ポジションのセオ・ウォルコット選手(アーセナル)ら若手の台頭に危機感を抱いているのも事実だ。

今年1月にもアーセナルの練習に参加しているため、今回のミランの練習に参加することも同じ調整目的と見る向きがあるものの、ベッカム選手は渡米前にミランへの関心を語っていた。さらに、ガリアーニ副会長が交渉について言及したほか、カルロ・アンチェロッティ監督も獲得に関心があることを示唆したため、移籍の噂が一気に広まったようだ。

ミランは今季、欧州チャンピオンズリーグの出場権を逃したため、5年ぶりとなるリーグ王者が最大の目標。オフには、ブラジル代表MFロナウジーニョ選手(バルセロナから)、イタリア代表DFジャンルカ・ザンブロッタ選手(同)、フランス代表MFマテュー・フラミニ選手(アーセナルから)ら各国の代表選手を相次いで獲得し、ウクライナ代表FWアンドリー・シェフチェンコ選手(チェルシーから)も復帰した。

こうした「元超一流選手」の獲得に、英メディアからは「養老院」、地元メディアからは「バロンドール(年間最優秀選手)コレクター」などと揶揄されたが、ベッカム選手の移籍は本人にとってもクラブにとってもプラスに働くだろう。いずれにせよ、今季終了とともにベッカム選手が米リーグを離れる可能性が高まってきた。

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