球団から戦力外通告を受けた選手たち、ブログにつづった胸中は。

2008/10/04 18:22 Written by Narinari.com編集部

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10月1日にプロ野球の戦力外通告が解禁となり、多くの選手が球団から通告を受けている。ショックを受ける選手、前向きに捉える選手、引退を決めた選手など、その受け止め方は選手によってさまざまだが、果たして率直な心情はいかほどなものなのだろうか。何人かの選手は、自身の公式サイトやブログを通して現在の胸中を明かしている。

横浜で背番号「00」を付けていた河野友軌外野手は、10月1日に球団から戦力外通告を受けた。同日に更新したブログのエントリーでは「薄々とは感じていましたがさすがに現実を目の当たりにしてへこんでいます」としながらも、「結果が出なかったことには悔いが残りますが、今までやって来たことには悔いはありません」と、後悔はしていないという。今後については「何をするかはまだわかりませんが自分らしさを忘れずにこれからもやっていきたいです」と、前向きな気持ちでいるようだ。

同じく横浜から戦力外通告を受けた入来祐作投手は、10月1日付けのエントリーで「野球選手としている以上、いつかは来る日なのだけど、実際この日が来るのは信じられない気持ちです」とショックを受けている。そして「まだ数時間しか経っていないので何をどうしたら良いのか全く分かりません」と、何も考えられない状態のようだ。

球団からの公式発表ではなく、スポーツ各紙で「戦力外通告」「引退勧告」と報じられた横浜の石井琢朗内野手は、10月3日にブログを更新。「なんで、新聞に出てんの!? 『戦力外』だ『引退』だって。朝からびっくりだよ。いきなり渦中…というか火中だな。に、放り込まれた感じ。ちょっと人間不信になりそう」と、各紙の報道に不快感を示している。その上で「まだ、引退するわけじゃないから」と引退については否定、「例えチームが変わってもユニフォームは着続けたいと思ってます」と、移籍してでも現役にこだわる姿勢を貫くようだ。

ロッテの浅間敬太投手は10月2日付けのエントリーで「そうなる事は結構前から感じていましたが、戦力外と言われるまで自分なりに頑張り前向きに過ごしてきました!」と明かし、覚悟をしながらシーズンに臨んでいたようだ。「やはり開幕前に左の中指を骨折したのが致命的でしたね!」と戦力外通告の理由を分析し、スポーツ紙に「現役続行希望」と書かれていたことについては「(トライアウトは)今のところ受ける予定はありません!」と否定している。

楽天の俊足選手として知られる森谷昭仁外野手は、ファンから寄せられた心配の声に「みんなのコメント見たで〜。何でみんな落ち込んどるん?? 僕はちょっとも落ち込んでへんでー?」と明るくコメントしているものの、「ってウソ。ほんまはちょっぴりだけ落ち込みましたわ(笑)」と本音をチラリ。ただ、「でも今はだいじょうぶ!次のステップに向けてもう歩き始めています」と、すでに気持ちは前を向いているようだ。

オリックスの吉川勝成投手は10月3日付けでブログを更新。「覚悟はあったものの、いざ言われてみると、やはり寂しい気持ちです」と心情をつづっている。今後については「このまま引退するのか、現役を目指すかは、少し考えます」としながらも、「今の気持ちとしては、やりきった気持ちが強いです」と引退を示唆する言葉も。

プロ野球選手は、誰もがその世界に憧れ、子どもの頃から野球ひと筋で頑張ってきた人たちばかり。努力の末に掴んだ「夢」と、現実としての職を失う衝撃は計り知れない。それだけに、ブログにつづられた率直な心情は、生々しく、重い言葉ばかりだ。

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