ドバイでなぜか人気、13年前に発売された任天堂の「あのゲーム機」。

2008/09/25 17:04 Written by Narinari.com編集部

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莫大なオイルマネーを背景に、巨大かつ奇抜なビルや施設が建築され、話題になることが多いアラブ首長国連邦のドバイ。そんなドバイで、いま、あるゲーム機が人気を博しているという。

そのゲーム機は、13年前の1995年に発売された任天堂の「バーチャルボーイ」。任天堂の黒歴史として語られることの多い「バーチャルボーイ」は、発売直後から不振を極め、世界で77万台しか出荷されなかったゲーム機だ。また、発売からわずか数か月で出荷停止という異例のスピードで経営判断が下されたこともあり、オールドゲームファンの間では「幻のゲーム機」と呼ぶ声も多い。

いまドバイというピンポイントな場所で、なぜ「バーチャルボーイ」なのか。「GameSpark」によると、最近、ドバイの倉庫から未開封の「バーチャルボーイ」がデッドストックとして発見されたことがきっかけなのだそう。オークションなどでも本体が高値で取引されていて、つられるように「バーチャルボーイ」向けに発売された全22本のソフトの価値も、ドバイでは急騰しているのだという。

「バーチャルボーイ」は、ゲームメーカーとしての任天堂の基礎を作った故・横井軍平氏を中心に開発された3Dゲーム機。「3D」の概念をゲーム機に持ち込んだ画期的なゲーム機だったが、赤と黒のモノトーン画面が受け入れられずに低評価を招き、任天堂があまり宣伝に力を入れなかったことも手伝って、失敗に終わってしまった。

ちなみに横井氏は「ゲーム&ウォッチ」や「ファミコンの十字キー」「ゲームボーイポケット」を開発したことでも知られる“ゲーム界のカリスマ”。任天堂退社から1年後の1997年、北陸自動車道で交通事故に巻き込まれ、非業の死を遂げている。発売から13年後、コレクション的な評価とはいえ、「バーチャルボーイ」が遠い異国の地で人気になっていることを、天国の横井氏はどう感じているだろうか。

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