混戦のMLBア・リーグ首位争い、米ESPNはレッドソックス優勝を予想。

2008/09/10 22:55 Written by コジマ

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今季の米大リーグ(MLB)もいよいよ大詰め。ポストシーズンまで1カ月を切って両リーグとも各地区で激しい首位争いが行われているが、特に混戦状態なのがア・リーグだ。西地区はロサンゼルス・エンゼルスが2位に16.5ゲーム差をつけて独走しているものの、中地区はシカゴ・ホワイトソックスとミネソタ・ツインズが1ゲーム差、東地区はタンパベイ・レイズとボストン・レッドソックスが1.5ゲーム差で地区首位を争っている。

こうした激戦を繰り広げているア・リーグを制するのはどのチームか、米放送局ESPNの上級論説委員ジェイソン・スターク氏が分析した。豊富な経験と確かな分析力を持つ同氏が導き出した予想は、「ミラクル」レイズや「ソーシア・ボール」のエンゼルスではなく、昨年のワールドシリーズ覇者レッドソックスの優勝だった。

この8日間で、東地区首位レイズとの差を5ゲームから0.5ゲームに縮めたレッドソックス。9月9日の直接対決で松坂大輔投手が先発したが、5回0/3を投げて8安打3失点と振るわず、4-3で迎えた九回に守護神ジョナサン・パペルボン投手が2点を失って逆転負けを喫し、ゲーム差は再び1.5に開いた。対する岩村明憲内野手は、松坂投手から2安打を放っている。

しかしスターク氏は、レッドソックスがエースのジョシュ・ベケット投手と主軸のマイク・ローウェル内野手を欠いた状態で8月1日から23勝10敗(9月8日現在)と好調であること、その2選手が故障者リストから復帰したこと、出塁率と長打率を足したOPSがリーグトップであることなどを挙げ、「ジョシュ・ベケットが好調ならば」という条件付きでレッドソックスの優勝を予測。さらに「10月にベケット、ジョン・レスター、松坂大輔と誰も対戦したくないだろう」としている。

一方、球団創設以来の快進撃で首位に立っているレイズについては、新人王最有力候補のエバン・ロンゴリア内野手が右手首骨折から復帰しない限り難しいとしており、マイク・ソーシア監督による組織的な野球「ソーシア・ボール」を実践し、西地区を独走しているエンゼルスに対しては、8月12日から11勝13敗と苦戦していることをリーグ優勝できない要因として挙げている。

また、中地区で首位争いをしている2チームについては、チーム防御率の良さを評価しつつもリーグ優勝は難しいとした。ちなみに、「coolstandings.com」が発表した最新の「プレーオフ進出オッズ」では、レイズが99.3%、レッドソックスが97.0%、エンゼルスが100%、ホワイトソックスが52.5%、ツインズが48.1%となっている。

ただエンゼルスは、2位とのゲーム差が開いているため9月は主力を休ませることが予想されており、そうなるとポストシーズンに万全の状態で臨むことができる。レッドソックスにとって、2年連続ワールドシリーズ出場への最大の障壁となるのは間違いないだろう。記事に寄せられた読者からの声も、エンゼルスをリーグ優勝の最右翼とする意見が多いようだ。

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