元メジャーリーガー・伊良部氏のうどん店閉店、今は「何もしていない」。

2008/08/06 16:36 Written by Narinari.com編集部

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類まれなる才能を持ちながらも、その風体や言動からたびたび誤解を招いた元メジャーリーガーの伊良部秀輝氏を覚えているだろうか。豪速球を武器に、最多勝、最優秀防御率、最多奪三振と、パ・リーグのタイトルを総なめにしたロッテ時代。揉めに揉めた末に移籍したことで、ダーティなイメージを払拭できないまま強烈なバッシングにあったヤンキース時代。星野仙一監督のたっての希望を受けて日本球界に復帰、18年ぶりのリーグ優勝に貢献する「復活劇」を見せ、ファンからも愛された阪神時代……。「悪童」と呼ばれることもあったが、阪神時代のチームメイトの談を借りれば「すごく良いヤツ」で「面白いヤツ」だという。決して人付き合いの下手な、無愛想な選手だった、というわけではないようだ。

伊良部氏は2004年のオフに阪神を退団。その後はコーチとしてどこかの球団に所属しているわけでも、解説者の道を歩んだわけでも、タレントに転向したわけでもなく、ロサンゼルスでうどん店「SUPER UDON」を経営していることは、日本のメディアでもたびたび伝えられていた。伊良部氏がうどん……と、イメージが結びつかないかもしれないが、伊良部氏はうどんの本場・香川県の尽誠学園出身(故郷は尼崎)で、学生の頃はよく本場のうどんを食べていたそうだ。

「SUPER UDON」のメニューは至ってオーソドックスなもの。「Kamatama Udon, Our Special Sauce with Egg(釜玉うどん)」「Kitsune Udon, Fried Tofu(Age)(きつねうどん)」「Ribeye Udon, Beef and Moyashi(リブアイうどん。肉うどん)」といったメニューで、気になるお味のほうは、実際に店を訪れた阪神時代のチームメイトの久慈照嘉選手が「すごく美味しかったよ!!」と感想をブログに綴っていたこともあった。

そんな「SUPER UDON」が、半年以上前にひっそりと閉店していたと、現在発売中の「週刊文春」が伝えている。なぜ閉店してしまったのか。同誌が妻の京淑さんに直撃したところ「店をやめたのは、リースが切れたからです。ガソリン代が上がったのも痛手でした」(週刊文春より)との理由だという。そして伊良部氏の現在の仕事については「今もLAをベースにしていますが、特に何もしていません。これから何をやるかも決めていません」(同)と、全く白紙の状態のようだ。

現役引退後は「野球とは全く別の仕事がしたい」と漏らしていた伊良部氏。その「別の仕事」が頓挫してしまった今、今年7月15日にはCSの「J SPORTS STADIUM」で中継されたロッテ対オリックス戦でゲスト解説を務めるなど、野球の仕事にも意欲を見せ始めている。また、昨年10月に更新された公式サイトのブログでは、「現役時代には体でしか理解していなかったことを、説明できるようになった」と告白しており、野球の現場から一旦離れたことが、結果として、自身の現役時代を咀嚼するきっかけとなったようだ。近い将来、伊良部氏の姿をまた日本で、コーチのような形で目にすることができるかもしれない。

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