地価「暴落駅」ランキング発表、首都圏では千葉県内が下落傾向。

2008/08/25 23:51 Written by コジマ

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近年、東京周辺でマンションの建設ラッシュがあったが、首都圏のマンションは販売不振にあるという。不動産経済研究所の発表によれば、今年7月の契約率は53.5%。前年同月比で20.6ポイント減で、好調の目安といわれる70%を大きく下回っている。

こうした中で、8月25日発売の「アエラ」が、周辺の地価が下がっている駅のランキングを発表した。首都圏50、近畿圏25、中部圏15のワースト駅がリストアップされており、首都圏では特に千葉県内の下落傾向が強いようだ。

同誌によると、首都圏で地価が下落している駅は大きく2つに分類でき、その1つは都心のターミナルから遠い駅だという。これらの駅周辺は以前から住宅地として人気が低く、この10年で地価が下がり続けている模様。特に千葉県内が多く、「首都圏住宅地実勢価格下落率ワースト50駅」でも1位の東葉高速鉄道線「村上」のほか、3位の京成本線「公津の社」、4位のJR常磐線「天王台」、6位のJR内房線「君津」、7位の新京成線「北習志野」、9位のJR外房線「本千葉」、10位のJR総武線「船橋」とワースト10に千葉県内の駅がずらりと並んでいる。ワースト1「村上」の下落率は前年比で46.0%にものぼる。

一方、もう1つの分類は、06〜07年の「ミニバブル」による地価急騰の後の反発で下落しているターミナル駅や都心住宅街だ。同ランキング13位の東京メトロ丸ノ内線「新中野」、14位の京王線「上北沢」、21位の京王井の頭線「井の頭公園」、24位の東急目黒線「奥沢」、29位京王井の頭線「西永福」、36位のJR山手線「池袋」、45位のJR京浜東北線「大井町」などが挙げられる。しかし、これは「上がりすぎたことによる反動。もとに戻ったともいえる」(同誌より)なのだとか。

それに対して、西武池袋線「武蔵藤沢」「西所沢」「ひばりが丘」などは上昇しているが、これは都心部で集束した「上昇の波」がこの地域に来ているだけで、今後下落する可能性が高いという。この「上昇の波」は都心部を中心に「の」の字を描くように、南から時計回りに郊外へと及んでいくのだそう。

近畿圏でもこの傾向が見られ、特に京都では顕著。近畿圏ランキングでもワースト1のJR嵯峨野線「嵯峨嵐山」のほか、同線「二条」が3位、京福北野線「常盤」が5位、京都市営地下鉄烏丸線「国際会館」が9位、同線「松ケ崎」が10位と、ワースト10に5駅がランクインしている。

また中京圏では、ワースト3は近鉄名古屋線「佐古木」、名鉄犬山線「扶桑」、名古屋市営地下鉄名港線「日比野」。名鉄線や名古屋市営地下鉄の路線で名古屋中心部へのアクセスがあまり良くない地域が下落傾向にあるものの、中京圏全体で20%以上下落しているのは5駅にとどまっているようだ。

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