日本選手団の開会式旗手を務め、2度目の五輪に挑んだ卓球の福原愛選手（ANA）。平野早矢香選手（ミキハウス）、福岡春菜選手（中国電力）とともに臨んだ女子団体では3位決定戦で韓国に敗れて4位、シングルスでも4回戦で世界ランキング1位の張怡寧選手（中国）に1-4で敗れたものの、その健闘には多くの賛辞が送られた。

日本でも大人気の福原選手だが、卓球の最高峰である超級リーグに参加したことからも、中国での人気は日本以上といわれている。肌がきれいなことから「磁器人形」という意味の「瓷娃娃（ツーワーワー）」という愛称で親しまれており、今年2月に開催された世界選手権では「福原愛永遠支持」の横断幕を掲げた中国人ファンからの応援を受け、中国メディアも大きく報じた。日本には存在しないファンサイトも多数するという。

今回の五輪でも聖火リレーに参加した際には中国紙に一面で報じられ、4回戦では相手が中国のスター選手にもかかわらず中国人観客から「福原愛、加油（ジャーヨー＝がんばれ）！」の声援が飛び交っていた。中国語が流暢なことに加え、今年5月の四川大地震に際しては会見で涙を流したことで中国から絶賛を受けたが、この試合でさらにファンを増やしたようだ。

試合後には、中国大手ポータルサイト「搜狐」で福原選手関連の掲示板が複数開設され、「これまで以上に福原選手を好きになった」（サーチナより）との書き込みが殺到。「愛ちゃんを応援します」「中国を好いてくれている福原選手を支持します」（同サイトより）などの好意的な声が多かったという。

中には「福原選手はかわいいが、日本人であるのが残念だ」「かわいらしい福原選手が中国にお嫁に来ればよい。そうすれば彼女の卓球人生にプラスになる」（同サイトより）という過激な書き込みもあったようだが、五輪後はさらに注目を浴びることになりそうだ。