オフィス街のど真ん中に鉄格子付きのビル、米国の刑務所事情。

2008/07/09 16:08 Written by Maki K Wall@駐米特派員

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ミズーリ州はセントルイス。市内から西に30分ほど車で行ったところにクレイトンという町があります。この地区はセントルイス郡でもお金持ちが住む場所として有名で、さらにダウンタウンには金融関係を含むいろいろなビジネスが事務所を構え、ちょっとしたスカイ・スクレイパーとなっているのです。

そのクレイトンの中心街にある、とある建物なんですが、一見ほかのビジネス・ビルとこれといって変わらない外見。ベージュのエクステリアと、緑色のシェードがかかったガラス窓が小綺麗な感じです。

ところがこの建物、よーく見るとガラス窓の内側が鉄格子になっていて、なんだか雰囲気がおかしい……。それもそのはず、ここはセントルイス郡が運営する刑務所なのですから。オフィス街のど真ん中に刑務所、いったいどういうコンセプトなんですか!

ちなみに同じ建物内には裁判所もあるので、ここで有罪判決を受けた犯罪者は、そのまま同じ場所で受刑することも可能だそうです。一石二鳥というか、米国文化特有の合理性というか。

ところで、この刑務所で先日、所内のトイレに大量の現金が隠されているのを警備員が発見しました。トイレットペーパーのホルダーの中に隠されていた札束は、なんと総額55,000ドル(日本円にして590万円ほど)だったそう。受刑者と、看守や警備員らしか入れないハズのトイレで、何でこんな大金が隠されていたのか、不思議としか言いようがありません。ただ、まっとうなお金ではなさそうなので、持ち主が名乗りを出るとも思えないし。

とりあえず、クレイトン警察では犯罪に関係するお金の可能性もあるので、当面捜査の対象にする予定のようです。そして現金は、出所がわかるまで近くの銀行に預けられることになりました。オフィス街だから歩いていける場所に銀行あるし、楽といえば楽ですしね(笑)。

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