今季のサッカー欧州チャンピオンズリーグで3クラブが準決勝に進出し、実力を示したイングランド1部のプレミアリーグ。特に同大会とリーグ戦を制覇したマンチェスター・ユナイテッド、ともに惜しくも準優勝で終わったチェルシー、リーグ戦3位のアーセナル、同4位リバプールの「ビッグ4」は世界から熱い視線を浴びている。

こうした中でリバプールが、デンマーク2部リーグのHerfoelgeに所属する17歳FWニコラ・サリッチ選手を獲得した。サリッチ選手はU-18（18歳以下）デンマーク代表としても活躍しており、昨季はデンマークサッカー協会から17歳以下の最優秀選手に選ばれている。その実力はデンマーク内外に響いており、バルセロナやトッテナムなども興味を示していたようだ。

サリッチ選手の獲得にはリバプールのラファエル・ベニテス監督が自らオファーの電話をしたようで、連絡を受けたHerfoelgeの担当者は驚きつつも交渉に応じ、クラブの選手がビッグクラブに評価され移籍することを歓迎しているという。サリッチ選手も「僕にとっては、またとない大チャンスです。有名な選手たちとトレーニングするのが楽しみです。まずはリザーブレベルで通用するようになりたい」（Web-Tabより）とコメントしている。

共同オーナーの仲違いやベニテス監督の戦術など問題点が多かった今季のリバプールだが、大エースに成長したFWフェルナンド・トーレス選手らを目標に、サリッチ選手が大きく成長することに期待したい。

近年、プレミアリーグはおもにスペインリーグの下部組織カンテラからの青田買いで批判を受けているが、2004年にはバルセロナがアルゼンチンのリバープレートに所属する12歳エリク・ラメーラ選手の獲得に動き、ヨハン・クライフ氏から「サッカー界もここまで来たか。正直なところ、これについては、本当に心を痛めている」と批判されている。