2年ぶり右翼復帰のイチロー外野手、理由は両翼手のプレッシャー?

2008/06/19 23:22 Written by コジマ

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2006年シーズン途中から中堅手へとコンバートした米大リーグ、シアトル・マリナーズのイチロー外野手。プロ16年目で初のポジションながら1失策、424刺殺、8捕殺と抜群の成績を残し、7年連続でゴールドグラブ賞を受賞した。これには「アンチ・イチロー」として名を馳せた米スポーツ専門局フォックス・スポーツの番記者デイン・ペリー氏も脱帽し、今年1月に発表した同氏による「ポジション別メジャー最高選手」で現役最高の中堅手に選出されたのだ。

こうした中、今季も低迷を続けるマリナーズの責任を取る形でビル・バベシGMが解任されたが、同時にジョン・マクラーレン監督も改革に着手。イチロー選手を約2年ぶりに右翼へ戻したほか、城島健司捕手の一塁コンバートなどを発表した。

「僕はキャッチャーですから、ファーストをするためにアメリカに来たわけでない」(MAJOR.JPより)と不満をあらわにしていた城島選手と対照的に、イチロー選手は「見える景色が僕の庭ですよね、久しぶりにやっても。いい眺めでしたね」(スポーツニッポンより)と慣れたポジションへの復帰を喜んでいたようだ。

このイチロー選手のコンバートについて、マクラーレン監督が地元紙シアトル・タイムズやシアトル・ポストインテリジェンサーに内幕を明かしている。同監督よるとバベシGMの解任とは無関係で、1カ月前から本人に打診していたという。さらにコンバートを持ちかけた際、イチロー選手は目を輝かせ、満面の笑みで首をたてに振りながら「そこはぼくの庭だ」と答えたのだとか。マクラーレン監督も待ち望んでいたことにようで、「目を閉じると、右翼からボールを投げ、フェンスを登り、そしてファンを指差す背番号51が浮かんでくる」と詩的に語っている。

では、右翼復帰の理由はマクラーレン監督の個人的な要望だけなのだろうか。それについては、「イチローがあまりに捕球するので、両翼手は彼が何もかもキャッチしてしまうと思い、ときには『自分では捕れない』と考え込んでしまう」としている。天才的な守備も、チームメイトにとってはプレッシャーのタネになっているようだ。

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