負け続けたエリザベスクィーン、162連敗で競馬の最多連敗記録樹立。

2008/06/17 17:44 Written by Narinari.com編集部

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来る日も来る日も負け続け、歴代2位(当時)の113連敗という記録を打ち立てたハルウララ。負けてもなおひたむきに走り続ける姿にメディアが注目、2003年頃、全国に一大ブームを巻き起こしたのは記憶に新しいところだ。2004年の「流行語大賞」候補にも挙げられ、また、同年には渡瀬恒彦や賀来千香子、高知東生らが出演した映画「ハルウララ」も製作されるなど、1競走馬のブームとしては異例の大きさだったことが分かる。

そんなハルウララの引退後、113連敗を上回る連敗記録を持つ競走馬が次々と現れたため、あまり「最多連敗記録」が注目されることもなくなってしまったが、ハルウララが現れるよりもずっと前から歴代1位を保持していたのがハクホークイン(浦和競馬)だ。161レースに出走したハクホークインは、生涯で1勝もすることなく、161連敗という圧倒的な連敗記録を樹立。1992年から現在に至るまで、この記録が打ち破られることはなかったのだが、16年ぶりに塗り替えられる日がついにやって来た。

記録を更新したのはエリザベスクィーン。デビューから連敗街道まっしぐらのエリザベスクィーンは、これまで161レースに出走し、2着7回、3着16回、4着8回、5着21回、着外109回という戦績だったが、17日に行われた通算162レース目でも2着に敗れて連敗記録を伸ばし、ハクホークインが長年守ってきた最多連敗記録を上回ってしまった。

このレースでは2番人気に推されていたこと、そして2着という結果からも初勝利まで手が届きそうなところにはいるのだが、そこで勝ちきれないのが連敗記録馬ならではなのだろう。7歳とはいえ、まだまだ元気なエリザベスクィーン。これからも連敗記録を伸ばすのか、悲願の1勝を手にするのか、しばらく話題を呼ぶことになりそうだ。

ちなみに、競馬の現場では、こうした連敗記録を「好意的」に報じるメディアに対して疑問を投げかける騎手や調教師も多く、ハルウララブームの頃には、武豊騎手が公式サイト上で「ハルウララについてはあまりにも異常な騒がれ方で、正直なところ辟易としています」「生涯で一度も勝ったことがない馬が、G1レースを勝った馬達よりも注目を集める対象になるというのはどうにも理解し難いものがあります」と発言し、物議を醸したこともあった。ただ一方で、どんな記録であっても、スポットの当たりにくい地方競馬が注目されることを前向きに捉える意見もある。

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