会話も可能な二足歩行ロボット「REEM-B」発表、UAEの企業が開発。

2008/06/14 21:28 Written by コジマ

このエントリーをはてなブックマークに追加


世界を驚愕させた本田技研工業の「ASIMO(アシモ)」をはじめ、ソニーの「QRIO’(キュリオ)」やトヨタ自動車の「トヨタ・パートナーロボット」など、1990年代後半から日本を中心に二足歩行ロボットの発表が相次いでいる。特にASIMOは昨年12月、複数ロボットが共同作業を行ったり、人間の動きに合わせて道を譲ったり、さらにバッテリー残量が少なくなると自動的に充電する機能を追加し、人間との共存性能を高めた。20世紀を過ごした人々が憧れた「21世紀」まであと一歩なのだ。

こうした中で、アラブ首長国連邦(UAE)の企業パル・テクノロジーが、まったく新しい二足歩行ロボットの開発に成功し、6月11日に首都アブダビで発表会を行った。「REEM-B」と名付けられたこのロボットは、ASIMOと同様に歩行、重心を移動しての方向転換、物をつかむことなどのほか、顔認識や簡単な会話も可能で、音声での命令もできるのだという。

REEM-Bは同社が以前に開発した「REEM-A」を進化させたもので、4年の歳月をかけて正式発表に至った。REEM-Aと比べると全長が7センチ、重量は20キロ大きくなったが、駆動時間は30分向上。新たに超音波センサーとレーザー距離測定装置を装備している。

ASIMOと比較してみると、全長はREEM-Bが147センチ、ASIMOが130センチ、重量はそれぞれ60キロ、54キロとREEM-Bが少し大きめで、歩行速度は時速1.5キロ、時速2.7キロとASIMOに軍配。しかし、バッテリー駆動時間は120分と約60分、運搬可能重量は12キロと1キロでREEM-Bのほうが優れているようだ。また、ASIMOのできないイスへ座ることも可能にしている。

同社は今後、高齢者や障害者のためのサービスロボットとして活用していくことを予定しており、ASIMOよりも重いものを運搬できるのはこうした面を視野に入れているためかもしれない。目指す方向は少し違うが、ASIMOのよきライバルとなりそうだ。

TOPへ戻る
このエントリーをはてなブックマークに追加

Copyright © Narinari.com. All rights reserved.