「DEAD OR ALIVE」シリーズのプロデューサーがテクモ退社、提訴も。

2008/06/03 22:18 Written by Narinari.com編集部

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1996年に第1作が発売されて以来、日本を代表する3D格闘ゲームとして人気を博しているテクモの「DEAD OR ALIVE」シリーズ。同シリーズを手がけ、世界的なタイトルへと成長させてきたプロデューサー・板垣伴信氏がテクモを離れることになった。併せて未払いの成功報酬や慰謝料を求めてテクモを提訴したことも発表。泥沼の退社劇となっている模様だ。

板垣伴信氏は退社にあたり、声明文を発表している。「私が開発を監督したXbox 360用ゲームソフト『DEAD OR ALIVE 4』の成功報酬を支払う旨を私との間で合意しておきながら、いざ報酬の支払時期がくると、合意に反して報酬の支払いを拒絶しました」。テクモ側がなぜ支払いを拒絶したのか、そのあたりの事情は明らかにされていないが、契約を反故にされたことが一つの大きな理由になっているようだ。

また、「(テクモの)安田善巳社長は、合意を反故にするだけでは飽き足らず、私に対し『会社を辞めるなり、裁判を起こすなりすればよい』と開き直りました。しかも、私の部下や同僚に対し、私の評価を貶める発言を行い、私に重大な精神的苦痛を与え、私の人間関係、職場環境を悪化させたのです」と、安田善巳社長との間でトラブルがあり、職場環境悪化を理由に退社に踏み切ったという。そしてテクモに対して未払いとなっている成功報酬、安田善巳社長に対して理不尽・不誠実な発言を行うなど不法行為を行ったことについての慰謝料、合計1億4800万円の支払いを求めて東京地裁に提訴したと説明している。

声明文には「ゲームファンの皆様へ」と題したメッセージも併記されており、「6月5日に発売されるNINJA GAIDEN 2が、私の作る最後のNINJA GAIDENです」「私がDEAD OR ALIVE 5を作ることももうありません」と、ファンに対して謝罪の言葉をつづっている。

この声明文に対するテクモ側のリアクションはまだない。「DEAD OR ALIVE」や「NINJA GAIDEN」をヒットさせてきたクリエイターの退社による両シリーズへの影響は避けられないだけに、ファンにとっては残念な話だろう。今後、裁判の過程で明らかにされるテクモと板垣伴信氏のトラブルの全容に注目が集まりそうだ。

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