野茂投手の元女房役マイク・ピアザ選手が引退、殿堂入りは確実か。

2008/05/21 22:32 Written by コジマ

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1995年に野茂英雄投手が米国へ渡った際、その女房役として日本でも人気となったマイク・ピアザ選手。大きな体格と捕手ながら豪快な本塁打を量産する姿は、メジャーリーガーの代名詞として多くの日本人に強烈な印象を与えた。98年に野茂投手とともにロサンゼルス・ドジャースを去ったが、ニューヨーク・メッツに所属していた04年に通算345本目の本塁打を放ち、捕手として歴代1位の記録を打ち立てたのだ。また、ニューヨーク・ヤンキースのエースだったロジャー・クレメンス投手キラーとしても知られている。

しかし、この頃から年齢によるパフォーマンス低下が指摘され始め、先発メンバーから外れることも。06年にサンディエゴ・パドレスで本塁打22本を記録して400号を達成したが、オークランド・アスレチックスに移籍した昨季はケガで83試合出場にとどまり、シーズンの終了とともにフリーエージェントに。獲得に動く球団はなく、今季は所属先が決まっていない状態となっていた。

そんなピアザ選手が、5月20日に現役引退を発表した。ピアザ選手は現役生活を振り返って「驚くべき旅だった」(MLB公式サイトより)と表現。所属球団では最も長く在籍したメッツについて言及し、「世界中で最も偉大なファンと過ごせた。現役で最もつらかったのは、(メッツ本拠地の)シェイ・スタジアムを去らなければならなかったことだ」(同)とし、ニューヨークのファンに感謝の言葉を述べている。

ピアザ選手は88年ドラフトの62巡目に指名され、ドジャースに入団した。父が当時のトミー・ラソーダ監督と知り合いだったことから指名されたようだが、1433人中1389番目と注目度は低い選手だったのだ。しかし、捕手の本塁打記録を樹立し、打撃面は「メジャー史上最高の捕手」といわれるほどの選手に成長したことについて、ラソーダ氏は「最も大きなサクセスストーリーの1つ」「彼がここまでの選手になるとは予想できなかった」(MLB公式サイトより)と称賛。また、ライバルのチッパー・ジョーンズ内野手(アトランタ・ブレーブス)は「これまでに出会った中で最高の攻撃的な捕手だ」(同)との賛辞を贈っている。

引退は残念だが、ここで注目されるのが野球殿堂入り。ピアザ選手が資格を得るのは2012年で、その筆頭に上げられているのだとか。もし殿堂入りすればドラフト62巡目の選手として史上初の快挙となるため、引退後もまだまだ注目を浴びそうだ。


◎マイク・ピアザ選手通算成績・獲得タイトル
打率.308、427本塁打(捕手としては396本塁打)、1335打点、20盗塁、OPS 0.922
新人王(93年)、シルバースラッガー賞(93〜02年)、オールスターMVP(96年)

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