村上隆の「裸で白い液体を放出する青年」フィギュアが16億円で落札。

2008/05/15 15:49 Written by Narinari.com編集部

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美少女やキャラクターモノなど、アニメのテイストを現代アートに持ち込み、特に海外から高い評価を得ているアーティストの村上隆。得てしてアートは分かりにくい世界でもあるが、日本国内からは「アニメの模倣ばかりでオリジナル要素が薄い」「なにが秀でているのかサッパリわからない」との声も多く、米タイム誌の「世界で最も影響力のある100人」(2008年版)に選ばれた2人の日本人の1人(もう1人はiPS細胞研究の京都大学・山中伸弥教授)でありながら、海外と国内での評価に大きなギャップがあるアーティストでもある。

そんな村上隆が1998年に制作したフィギュア「My Lonesome Cowboy」が、14日にニューヨークで開かれたサザビーズのオークションで、1516万1000ドル(約15億9200万円)で落札された。村上隆の作品は、過去にも美少女フィギュア「Miss Ko2(KoKo)」が約6800万円、同じく美少女フィギュア「HIROPON」が約5000万円で落札されたことがあるが、それらと比べると「My Lonesome Cowboy」の約15億9200万円が「破格」なのは一目瞭然だ。

この巨額落札の一報が驚かれたのは、金額もさることながら、その作品が「My Lonesome Cowboy」だったから。「My Lonesome Cowboy」は全裸の青年が左手で男性器をにぎり、その先から放出された白い液体がカウボーイの輪投げのようになっているフィギュアだ。落札者が16億円の価値があると認めたからこその金額ではあるが、一般の感覚からすると、妥当な金額なのかどうか評価が分かれるところだろう。

ちなみに海外のオークションで落札された美術品で、「My Lonesome Cowboy」に比較的近い金額で落札されたものには、運慶作の「木造大日如来坐像」(約12億5000万円)、ルノワールの「髪かざり」(約11億円)、「84.37カラットの巨大ダイヤモンド」(約17億8000万円)、「マリリン・モンローの遺品」(約16億円)、「マグナカルタの写本」(約24億円)などがある。

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