レコード大賞や紅白歌合戦の常連、桂銀淑が日本から「強制追放」。

2008/05/11 23:31 Written by Narinari.com編集部

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1985年代後半から2000年頃にかけて、日本の演歌・歌謡曲シーンを席巻した韓国出身の歌手・桂銀淑(ケイ・ウンスク)。日本デビューを果たした1985年以降、日本レコード大賞や日本有線大賞といった名だたる賞を総なめにし、NHKの「紅白歌合戦」にも1988年から7年連続で出場するなど、一時代を築いた歌手だ。同じアジア出身で、日本でも歌手として大成功を収めたテレサ・テンやジュディ・オングらと並び称する年配のファンは多い。

だが、2000年を過ぎたあたりからテレビなどの表立ったメディアでの活動が激減。CDのリリースもなくなり、以降はトラブルばかりがメディアを騒がすようになってしまった。例えば2001年には、昔からのギャンブル好きが災いして所属事務所から2億5,000万円もの借金を抱えてしまい、これが元で事務所を退社、裁判沙汰となってしまう。ちなみに、この頃の借金は2億5,000万円に加え、住宅ローンや住民税の滞納金などを合わせて4億円にも上っていたと報じられていた。

さらに、桂銀淑と同じく借金まみれだったマネージャーも自殺してしまい、この頃からうつ病や更年期障害に悩まされることに。ただ、そうした中でもコンサートやディナーショーは続け、ようやく2006年に久しぶりのCDを発売するなど、本格的な歌手活動を再開。精力的に「復活」に向けた動きを見せていたのだが、2007年11月に覚醒剤取締法違反(所持)で現行犯逮捕され、同12月に懲役1年6月、執行猶予3年の判決が下されている。

それから現在に至るまで、近況が伝えられることなく沈黙を続けていたのだが、11日付けの朝鮮日報が「桂銀淑が日本から強制追放」と報じている。記事によれば、昨年の覚醒剤の一件から日本政府がビザの発給を拒否したため、国外退去の通達を受けたそうだ。そのため、桂銀淑は日本の家や自家用車を処分、12日には韓国へ帰国するという。

借金も覚醒剤も、すべては桂銀淑が自ら蒔いた種。でも、かつて日本の音楽界で輝いた「スター歌手」の末路としては、あまりに残念な転落劇だ。

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