浦和戦の“誤審”に川崎F抗議へ、闘莉王のファウル無視との指摘も。

2008/05/11 15:55 Written by コジマ

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新体制の千葉が今季初勝利を挙げたJ1第12節。1位の浦和と3位の川崎が対戦した等々力陸上競技場には、開幕戦に次ぐ今季2番目の入場者数となる2万335人が駆けつけた。試合は川崎Fの守備陣が奮闘する中で、浦和のFW高原直泰選手がもらったPKをFWエジミウソン選手が決め、0-1で浦和が勝利した。2位の名古屋が今季2度目の引き分けとなったため勝ち点差は3に開き、浦和が独走態勢に入りつつあるのだ。

この敗戦で、勝ち点が浦和に並ぶどころか6差に開いた川崎Fだが、試合の判定に不服を述べている。まず、試合を決定付けた後半17分のPK判定については、高原選手に対してDF井川祐輔選手がスライディングを仕掛けた跡がペナルティーエリア外だったとし、後半20分にゴール前の混戦からFW谷口博之選手が決めたゴールをオフサイド判定で取り消されたことについては、ポスト付近に相手選手が立っていたしている。PK判定の際には川崎Fの選手が吉田寿光主審にスライディングの跡を見せて抗議したが、吉田主審は「いいから、いいから」と取り合わなかったのだとか。

また「このほかにもおかしな判定があった」(サンケイスポーツより)そうで、福家三男GM(強化本部長)は、週明けにも試合を収録したDVDを添えて抗議文をJリーグに提出することを明かしたのだ。これに対し、臼井郁夫マッチコミッショナーは「判定は間違っていない」(デイリースポーツより)と断言している。

この“疑惑判定”についてネットでは検証が行われており、オフサイドについては「誤審」と指摘する声が多数を占めているものの、PKについては意見が分かれている模様。井川選手のスライディングは明らかにファウルだったが、仕掛けた場所はペナルティーエリア外、高原選手の脚に引っかかったのはエリア内だったため、難しい判定だったのは間違いないようなのだ。

この2点以外にも、右肩じん帯損傷にもかかわらず強行出場した浦和のMF田中マルクス闘莉王選手が、前半19分に井川選手へ肘打ちしたことにお咎めなしだった点を糾弾する声も上がっている。

吉田主審は2005年のワールドカップドイツ大会アジア予選(ウズベキスタン代表−バーレーン代表戦)で誤審して再試合になるという失態を犯し、国際審判資格の無期限停止処分を受けた経験がある。また今季は、開幕前のゼロックス杯(鹿島−広島戦)で家本政明主審が計14枚のカードが乱発したことが問題となり、4月29日のF東京−大分戦で西村雄一主審が選手に向かって暴言を吐いた事件(日本サッカー協会とJリーグは「死ね」発言はなかったと結論し、処分なしとなった)なども起こっていることから、チームと審判団の溝が深まり、協会やJリーグに対する不信感が増大する可能性も考えられるのだ。

ちなみに、就任後初めての黒星を喫した川崎Fの高畠勉監督は「判定? それはレフェリーの判断だから…。攻守ともにイメージ通りできた。残念な結果だが、問題はない」(サンケイスポーツより)とし、オフサイド判定を受けた谷口選手も「文句はない。結果がすべて。力が足りなかった」(スポーツ報知より)とコメントしている。

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