「世界のクロサワ」の代表作である「七人の侍」（1954年）を筆頭に、米国でもサムライ映画は異色のヒーローものという扱いで、マニアックな人気があるようです。映画だけでなく、TVバージョンの「座頭市」（勝新太郎 主演）もDVDが発売されており、その英語の題名が「Blind Swordman」。盲目なのにあの鋭い刀さばき……。米男性にも、グッと来るんだとか（笑）。

ところで、今回インディアナ州で起こった出来事は、その内容から「現代の『座頭市』だ！」と騒がれているヒロイックな話題。

同州インディアナにお住まいのアラン・キータさん、49歳。彼は盲目ながら、高校時代はレスリング部に所属し、さらに海兵隊だった父親から保身術を学んだことがあるという、腕にはそれなりに自信があるお方。その彼が去る月曜日、休暇を取って家にいたところ、突然空き巣が忍び込んできたから、さあ大変。突然飼い犬が激しく吼え出し、それを不思議に思った彼が入り口ドア付近まで歩いていったところで、その空き巣と遭遇。さあ、勝負だ。

キータさんは早速「座頭市」パワーを炸裂。とっさにレスリングで鍛えた押さえ込みで犯人を床に押し付け、その後パンチとキックをお見舞いしたそう。犯人がぐったりしたのを確認し、今度はキッチンまでこの男を引きずって行き、床に倒したままのど元にナイフを押さえつけて、逃げないように……。

911通報後もこの状態のまま、警察が駆けつけるまで犯人を取り押さえていたキータさん。そのスキのない動きに、プロの警官もうなってしまったとか。

ちなみにこの空き巣犯人ですが、取調べの結果、なんとキータさんの娘さんの元ボーイフレンドだったということが判明。もしかしてキータさん、愛しい娘に手を出した男だという、その事実知っていて余計にパンチ食らわしたとか（笑）？