釜本邦茂氏がブログで過激なJリーグ批判、ネットでは賛否の嵐。

2008/04/04 01:19 Written by コジマ

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1968年のメキシコ五輪で7得点を挙げて得点王に輝くなど、代表得点歴代1位(日本サッカー協会認定)の75点を記録した元サッカー日本代表の釜本邦茂・日本サッカー協会副会長。その類まれなゴールセンスと「サムライバズーカ」の異名をとったパワーは欧州のクラブをも魅了し、移籍の話がひっきりなしだった。決定力不足に悩む日本代表に対して、当時を知るファンからは「釜本のようなストライカーが出てこないかな」という声が漏れているほどなのだ。

釜本氏は、海外クラブからのスカウトを蹴って国内でプレーすることを選択したほど現役時代から日本サッカーの発展を願っており、1984年の引退後はヤンマー(現C大阪)やG大阪の監督を務める一方で、ユースを育成する「釜本FC」設立や「釜本サッカー教室」を主催していた。こうした功績が認められ、05年には日本サッカー殿堂入りを果たしたのだ。

そんな釜本氏が、自身のブログで独自の「Jリーグ批判」を行い、それがネットで賛否両論を呼んでいる。話題となっているのは、ワールドカップ南アフリカ大会アジア3次予選第2試合のバーレーン戦前となる3月25日のエントリーで、タイトルはそのままズバリ「プレミア見てたらさ、Jリーグ見られへんやん。遅くてな。」。「相手のDFのラインを破るためには、いかにボールを集めて、より速く展開して、より早く決定打を打てるようにするか」という点で、サッカーは30年前から変わっていないとし、攻撃に関する持論を披露した。

さらに、「それが、ゆっくりゆっくりパスを繋ぐようなサッカーしてたらアカン」「ゆっくり、ゆっくりのサッカーなんかしとったらヨーロッパじゃブーイングされるぞ」と日本代表の試合展開を批判し、さらには「プレミアの、アーセナルだとか、マンチェスターをテレビで見てたらさ、Jリーグ見られへんやん。遅くてな」とJリーグに対しても苦言を呈しているのだ。

この内容について、ネット上では「日本のサッカーに関わってる人間ならもっと言い方ってもんがあるだろ」「解任された監督の吐くセリフではない」「今節のゴール集見てから言え、スーパーゴールだらけだぞ」「カメラワークの差だろ」といった批判の声が少なくない一方で、「正論過ぎる」「釜本、よく言った」「誰もが思ってる事をこうやって代表して言えるやつが必要」など同意や絶賛する発言も多数見られる。ただ、「チョンチョンとパスが通ったら、ピャーっとサイド変える。で、トップにダッァーとボール入れる」という釜本氏独特の言い回しについては、賛同者もこぞって「文章がヘン」としているのだけど。

釜本氏は、文章を「日本はコーナーやフリーキックばっかりやん。相変わらず点を取るパターンゆうのは。そろそろ、そこから一つ進化したサッカーを見たいもんやね。このバーレーン戦も少しだけ期待しとるよ」という言葉で締めくくったものの、この期待はもろくも崩れ去ってしまった。

結局、釜本氏の言いたいのは「いかにゴールへ向かっていくかを、見ている人にも分かるようなプレーをしてほしい」ということ。批判ではなく、日本サッカーの発展を願い続けている同氏の叱咤激励なのだ。

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