レアル・マドリードが痛恨の勘違い、祝福中にゴールされて敗戦。

2008/02/25 22:36 Written by コジマ

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チャンピオンズリーグ再開に沸く欧州、各国のリーグも後半戦を迎えて白熱している。その中でもスペイン1部リーグのリーガ・エスパニョーラでは、昨季王者レアル・マドリードが昨年12月に行われたアウエーでの直接対決で2位のバルセロナを破って前半を折り返し、現在も首位。しかし、ここ4試合は下位チームに相次いで敗れて1勝2敗1分けと振るわず、一時9ポイントまで広がっていたバルセロナとの勝点差も、2月16日の時点で5ポイントまで詰め寄られていたのだ。昨季バルセロナが襲われたディフェンディングチャンピオンのプレッシャーを、今季はレアル・マドリードが感じているのかも。

そんなレアル・マドリードが、10位のヘタフェと対戦した2月24日の第25節で痛恨の勘違いを犯し、それが原因で大事なホームゲームを落とすという大失態を演じてしまったのだ。

レアル・マドリードは、実力差を示すように前半から主導権を握っていたのだけど、互いに決め手を欠いて0-0で折り返す。そして迎えた後半19分、FWラウル・ゴンザレス選手のパスを受けたMFアリエン・ロッベン選手がシュートし、ゴールネットを揺らした。ところが、これはオフサイド。それに気づかないレアル・マドリードの選手たちはロッベン選手の周りに集まって祝福していたのだけど、その間にヘタフェの選手たちに一気に攻め込まれ、ゴールを許してしまった。

厳密に言うと、ロッベン選手の前に別の選手がシュートを放った瞬間にラウル選手が相手選手より前の位置におり、そのラウル選手が相手GKの弾いたボールをロッベン選手パスしたためにオフサイドと判定された模様。「YouTube」に投稿されているそのシーンの動画を見てみると、たしかにラウル選手はオフサイドの位置にいるのだ。

試合はこのまま0-1で終了し、レバンテに5-1で勝利したバルセロナに勝点差2まで詰め寄られた。レアル・マドリードとって、通常よりもショックの大きい敗戦となってしまったのだ。

このシーンを見て、多くの人がJリーグが発足した93年6月の浦和対鹿島戦を思い出したのではないだろうか。浦和の福田正博選手が自身のJリーグ初ゴールを決めた際、自陣でチームメイトから祝福を受けている間に、プレーを再開した鹿島がGK以外無人となったフィールドを攻め込んで同点に追いつかれた事件なのだけど、これもショックが大きいながら得点がカウントされているため、今回のレアル・マドリードより少しはマシだったかもしれない。

レアル・マドリードのベルント・シュスター監督は「今日の試合、フェタフェにはほとんどチャンスがなかった。それでも、1つのミスが彼らに勝利を与えてしまった」「我々はたった一度のプレーで負けてしまった。ゴールを喜んでいるとき、ゴールを奪われるという、とても奇妙な出来事だった」(Goal.comより)としながらも、「今回の出来事はすぐに忘れるつもりだ。私は今回の一件で選手が馬鹿にされたり、何かを探されたりするようなことが好きではないからね」(同)と気持ちを切り替えて次節に臨むことを誓っている。この「奇妙な出来事」が、レアル・マドリードの逆転負けにつながらなければいいけど……。

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