ケータイ端末の「買い替え」長期化で需要減少、メーカーに大打撃。

2008/02/23 22:46 Written by コ○助

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昨年、総務省の意向などを汲むかたちで、ケータイ端末の販売時にキャリアから販売店に支払われていた「販売奨励金(インセンティブ)」が撤廃されるという、大きな構造転換の時期を迎えたケータイ業界。それによって端末の店頭価格が上昇、端末が高額でもユーザーが買いやすいような施策を各キャリアが用意するなど、端末の「買い方」がガラリと変わったなりよね。

具体的に、主要3キャリアが用意している端末の購入方法と価格のイメージをまとめておくと。

◎NTTドコモ
・バリューコース
→月額基本料が1,680円安くなる代わりに、店頭価格が高額なコース。端末代金は一括/12回/24回払いが可能。端末の店頭価格は「905i」シリーズの場合、5万円前後。

・ベーシックコース
→2年間の継続利用を条件に、店頭価格が1万5,750円安くなるコース。2年以内に解約や機種変更をすると「解除料」が発生。端末の店頭価格は「905i」シリーズの場合、3万5,000円前後。

◎au
・シンプルコース
→月額基本料が割安な「シンプルプラン」に加入できる代わりに、店頭価格が高額なコース。端末代金は一括払いのみ。端末の店頭価格は今年の「春モデル」の場合、3万〜5万円前後。

・フルサポートコース
→2年間の継続利用を条件に、店頭価格が21,000円安くなるコース。2年以内に解約や機種変更をすると「解除料」が発生。端末の店頭価格は今年の「春モデル」の場合、1万5,000〜2万5,000円前後。

◎ソフトバンク
・新スーパーボーナス
→26か月以内に解約や機種変更をすると「解除料(分割払いの残りの金額)」が発生する代わりに、月額基本料が割引になるコース。端末代金は一括/12回/24回払いが可能。端末の価格は5〜10万円前後。

大まかにはこのようなイメージなりが、どのキャリアでも多くのユーザーが選択しているのは、一度に大金が出ていくのを避けられる、2年程度の分割払いが可能なコースなりよ。そのため、「分割払いが終わるまでは機種変更しない(できない)」ユーザーが昨年から急激に増え、今までのように「1年ごとに機種変更」という買い換え方が容易ではなくなったため、端末が売れない時代が来たと言われているなりね。

そうした状況を踏まえて、MM総研が2008年度のケータイ端末の需要予測を発表したなりよ。それによると、新しい販売方式によって買い換えサイクルが長期化することで、端末の需要は8.5%程度減少。2007年度は26.8か月だった買い換えサイクルは今後さらに伸びていき、2010年度には34.7か月になると予測しているなり。結果、やはり端末が売れない時代となり、メーカーに大打撃を与えることになるなりね。

この流れは端末メーカーには死活問題。そのため、メーカーの合併や撤退など、大きな業界再編の波が訪れる可能性が高いなりよ。そう遠くない将来、自分の愛用していたメーカーの端末がなくなってしまった……という、悲しい事態が来ることも十分に有りそうなり。

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