ハンドボールやり直しアジア予選女子、日本−韓国の結果は?

2008/01/29 23:20 Written by コジマ

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中東寄りの不可解な判定である「中東の笛」問題によってやり直しとなったハンドボール北京五輪アジア予選。最初の予選で男子が全勝優勝したクウェートや女子が優勝したカザフスタンのほか、カタール、アラブ首長国連邦(UAE)が不参加を表明し、やり直し予選は日本と韓国の2カ国のみで行われることとなった。

国際ハンドボール連盟(IHF)はこの再予選を支持しているのだけど、アジア・ハンドボール連盟(AHF)は日韓両国へ何らかの処分を科すと発表。AHFのアハマド会長が国際オリンピック委員会(IOC)の委員でもあることから、東京都の2016年夏季五輪招致にも影響が出ることが懸念されているのだ。

選手にとってはなんとも迷惑な話だけど、この問題によって日本中の関心が高まり、練習に報道陣が殺到。男子韓国戦のチケットはわずか40分で完売するなど、同日に行われるサッカー日本代表の国際親善試合(ボスニア・ヘルツェゴビナ戦)よりも熱い視線を浴びているという報道もあったほどなのだ。注目度が上がった点については、選手たちも喜んでいるのではないだろうか。突然の取材殺到で、試合への影響を心配する声もあるのだけれど……。

こうした“ハンドボール狂想曲”が鳴り響く中、女子のやり直し予選が東京・国立代々木競技場第一体育館で行われた。勝てば即、北京五輪出場につながる大事な試合。しかし、アテネ五輪銀メダルの韓国代表とは過去40戦で4勝35敗1分け。厳しい戦いが予想されていたものの、オランダ人のベルト・バウワー日本女子代表監督は前日に「「あしたはエキサイティングな試合になる。日本にとっては新しいスタートとなるだろう」と意気込んでいたのだ。

IHFの管理下でデンマーク人2人の審判が裁いた試合は、韓国の先制で始まった。点の取り合いになると韓国が有利となるため、日本はドイツリーグでプレーする1メートル84センチの谷口尚代選手を中心に守備を固める方針だった。しかし、序盤からミスを連発し、6連続失点するなど開始14分で10点失点。これに対して日本は4点にとどまり、差は埋まらず12-18で前半が終了した。後半は開始早々、日本が先制したものの、時間を追うごとに差は開く一方。韓国は反則による一時退場者を何度も出しながらもパワーとスピードで日本を圧倒し、結局21-34の大差で日本が敗れてしまったのだ。相次ぐミスに、バウワー監督も怒り心頭だった様子。

これにより、韓国が五輪出場権を獲得し、日本は3月に行われる五輪最終予選で五輪出場を目指すことになった。落胆するチームを代表して、佐久川ひとみ選手は「非常に残念。前半から守りが消極的になって攻め込まれ、波に乗れなかった。みなさんの(応援の)力をパワーに変えたかったが、負けてしまって申し訳ない」(サンケイスポーツより)とコメント。しかし、「何が悪かったのか見直して世界最終予選に臨みたい」(同)と早くも気持ちを切り替えている。五輪最終予選の開催地は未定だけれど、32年ぶり2度目の五輪出場を目指してさらなる奮闘を期待したいのだ。

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