第62回毎日映画コンクール発表、「それでもボクは」にまた栄冠。

2008/01/19 16:24 Written by モノメトロ編集部

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1946年に始まり、新聞社主催の映画賞では最も古い歴史を持つ毎日映画コンクール。選考基準の厳しさから、ブルーリボン賞やキネマ旬報ベスト・テンに並ぶ権威とされる同コンクールの受賞者・受賞作品が、今年も発表された。62回目となる今回は、最高賞である日本映画大賞に周防正行監督の「それでもボクはやってない」が選出。報知映画賞、日刊スポーツ映画賞、キネマ旬報ベスト・テンなど07年度の映画賞を総ナメにしている同作品が、また1つ栄冠を手にした。表彰式とレセプションは、2月13日に東京・渋谷のセルリアンタワー東急ホテルで開かれる予定だ。

痴漢冤罪を描いた「それでもボクはやってない」は、興行的には大成功とは言えなかったが、綿密な取材によって作り上げられた内容が各界から絶賛を浴びている。これまでの受賞歴は以下の通り。

◇第31回山路ふみ子映画賞
作品賞(周防監督)
◇第32回報知映画賞最優秀邦画
最優秀邦画作品賞、最優秀主演男優賞(加勢亮)
◇第20回日刊スポーツ映画賞
作品賞、監督賞
◇第29回ヨコハマ映画祭日本映画個人賞
作品賞、主演男優賞
◇第81回キネマ旬報ベスト・テン
日本映画作品賞、日本映画監督賞、日本映画脚本賞、日本映画主演男優賞

今回の毎日映画コンクールでは、日本映画大賞のほかに監督賞も受賞。日本の映画賞制覇、そして日本代表に選ばれている米アカデミー賞に向けて、また一歩前進した。

しかし、最多部門受賞は、日本映画優秀賞、脚本賞(渡辺あや)、音楽賞(レイ・ハラカミ)を受賞した山下敦弘監督の「天然コケッコー」と、男優主演賞(国分太一)、男優助演賞(松重豊)、録音賞(小松将人)を受賞した「しゃべれどもしゃべれども」。「それでもボクは〜」「天然コケッコー」「しゃべれども〜」はキネマ旬報の日本映画ベスト3にもなっている。

このほか、「夕凪の街 桜の国」の麻生久美子が報知映画賞に続いて女優主演賞を獲得。女優助演賞は「ふみ子の海」の高橋恵子、スポニチグランプリ新人賞は「ワルボロ」の松田翔太、「あしたの私のつくり方」「神童」に出演した成海璃子が選ばれた。

[第62回毎日映画コンクール]
日本映画大賞 「それでもボクはやってない」
日本映画優秀賞 「天然コケッコー」
外国映画ベストワン賞 「長江哀歌」
男優主演賞 国分太一(「しゃべれども しゃべれども」)
女優主演賞 麻生久美子(「夕凪の街 桜の国」)
男優助演賞 松重豊(「しゃべれども しゃべれども」)
女優助演賞 高橋恵子(「ふみ子の海」)
スポニチグランプリ新人賞 松田翔太(「ワルボロ」)、成海璃子(「あしたの私のつくり方」「神童」)
田中絹代賞 中村玉緒
監督賞 周防正行(「それでもボクはやってない」)
脚本賞 渡辺あや(「天然コケッコー」)
撮影賞 中野英世(「殯の森」)
美術賞 佐々木尚(「スキヤキ・ウェスタン ジャンゴ」)
音楽賞 レイ・ハラカミ(「天然コケッコー」)
録音賞 小松将人(「しゃべれども しゃべれども」)
技術賞 北村道子(「スキヤキ・ウェスタン ジャンゴ」)※衣装
アニメーション映画賞 「河童のクゥと夏休み」
大藤信郎賞 「カフカ 田舎医者」
ドキュメンタリー映画賞 「バックドロップ クルディスタン」
TSUTAYAファン賞
日本映画部門 「恋空」
外国映画部門 「パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド」
特別賞 故・熊井啓(監督)
特別賞 故・犬塚稔(脚本/監督)

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