相次ぐスポンサー離れでヤクルトが危機、フジテレビ撤退なら身売りも。

2008/01/16 20:29 Written by コジマ

このエントリーをはてなブックマークに追加


セス・グライシンガー投手、石井一久投手、藤井秀悟投手、アレックス・ラミレス外野手など主力選手を次々に放出しているヤクルト。古田敦也選手兼任監督や高津臣吾投手といった知名度の高い選手も退団していることから、戦力だけでなく人気も低迷するのではないかと心配されているのだ。藤井投手に関しては、球団側が望んで放出したようだけど。

古田前監督の退団は、就任とともに発足したプロジェクト「F-Project」の解散も招き、同プロジェクトにスポンサーとして参加していたユニデンや東京都民銀行、レノボ、インテルの4社はヤクルトとの契約解除および縮小を発表。ヤクルトにとっては年間3億円の減収となってしまった。

ヤクルトの経常赤字は深刻で、昨年度はマイナス20億円ともいわれている。これに3億円の減収と人気選手退団による観客数減少が加わることによって、今年度はさらなる赤字が予想されているのだ。こうしたことから、多額の資金提供を行っているフジテレビが撤退するのではないかと日刊ゲンダイが伝えている。

フジテレビのフジサンケイグループは、ヤクルトの前身球団であるサンケイスワローズ、サンケイアトムズを保有していたのだけど、1969年にヤクルトと共同経営となり、翌年に完全譲渡。しかし、その後も両者の関係は続いており、98年にはフジテレビが球団の株の約20%を取得した。こうしたことから、フジテレビは球団に対して年間約5億円の資金提供を行っているという。

球団株を購入した98年の前年、ヤクルトは日本一になっており、人気選手も多数抱えていた。フジテレビにとっても魅力的な球団だったのだ。しかし、人気・実力ともに低下してきた近年はメリットが見出せず、ライブドア株の大損失によって非効率部門見直しを行っているフジテレビは、その筆頭として球団運営が挙げているのだとか。フジテレビ社内では「日枝会長が退任すれば、ヤクルトの球団株を手放す」(日刊ゲンダイより)という見方が強いのだそう。

フジテレビが撤退すれば、赤字は単純計算で年間30億円にも膨らむ。こうなるとヤクルトは球団を維持できなくなるため、身売りの可能性がグンと高くなるのだ。高田繁・新監督が提案したコンピュータによる選手管理を退けたことなどから、ヤクルトも球団経営に意欲をなくしている疑いもあるのだとか。監督や選手のやる気に関わってきそう。

同紙は、フジテレビ(ニッポン放送)が30%の株を保有している横浜の球団経営がガタガタであることも報じている。球団株の二重保有問題も抱えるフジテレビと2球団が今後どういった道をたどるのか、注目なのだ。

TOPへ戻る
このエントリーをはてなブックマークに追加

Copyright © Narinari.com. All rights reserved.