2000円札の流通枚数が旧500円札下回る、悪循環で存在感希薄に。

2008/01/14 22:08 Written by コ○助

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国内初の「2」の付く紙幣として、故・小渕恵三首相の肝いりで沖縄サミット(2000年7月)に合わせて発行された2000円札。図柄に採用された「沖縄の守礼門」「源氏物語絵巻」「紫式部日記絵巻」のデザインは美しい出来映えであることから、ほかの紙幣とは異なる「個性」を好む人も少なくないなりよね。でも、発行開始から8年目を迎えている現在、2000円札に遭遇する機会は本当に少ないのは、皆さんも感じているとおりなりよ。

2000円札の流通がピークを迎えていたのは2004年8月頃のこと。当時の流通枚数は5億枚を超えていたと言われており、誕生直後から「見かけない」と言われ続けながらも、それなりに遭遇するチャンスはあったなりよ。でも、2004年11月に1000円、5000円、10000円札がそれぞれ新札に切り替わったあたりから、2000円札の流通も徐々に減少していくことになったなりね。ちなみに、当時の2000円札の5億枚という数字は、新札を含めた5000円札の流通枚数5.5億枚(旧札4億枚、新札1.5億枚)に匹敵するもの。そのわりに、数字ほど流通している印象を受けることはなかったなりよね。

東京新聞によると、昨年12月末現在の2000円札の流通枚数はピーク時の3分の1以下となる1億5000万枚で、なんと旧500円札の昨年12月末現在の流通枚数(2億2000万枚)を下回っているのだとか。旧500円札もほとんどお目にかかる機会がない「レア」な紙幣なりが、それ以上に2000円札に遭遇しにくい状況になっているとは……。

Narinari.comでは2005年2月に2000円札に関する話題を伝えているなりが、そこには「2〜3年前から少しだけ事情が変わってきていて、コンビニATMの普及に伴って、2000円札の流通量も着実に増えてはいる」「狭いコンビニの店内で、効率よく現金を収納しておくのに2000円札が便利なためで、コンビニに設置されたATMでは1000円札の倍の金額を収納できる2000円札を採用しているケースが目立つ」とあるなり。事実、そういう傾向は見られていたなりが、あれから3年が経過したいま、コンビニATMで現金を引き出しても、2000円札が出てくることは稀なのが実状なりよね。

新札対応のために自動販売機の改修が行われた際に、2000円札には対応しないという選択をしたメーカーが多かったことが、2000円札の普及を阻害する大きな要因となってしまい、その後はコレといった打開策も見あたらずに現在に至っているなり。日本銀行は世の中のニーズが高まれば発行枚数を増やす方針ではあるものの、使いづらさが変わらないためにニーズも高まらず。「卵が先か、ニワトリが先か」の悪循環スパイラルにハマり込んでしまった2000円札に、未来はあるなりかねぇ……。

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