長期化する米脚本家組合スト、ゴールデン・グローブ賞も中止決定。

2008/01/09 16:43 Written by Maki K Wall@駐米特派員

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組合員数10,500人あまりを抱える米脚本家組合。映画だけではなく、TVドラマやバラエティー番組など、いろいろな分野で活躍する脚本ライターのための団体です。

ところがこの組合が今現在、長期ストライキのまっ最中でして。11月に始まり、すでに9週目に入ろうとしているのです。これは3年ごとに行われる、業界側との契約更新交渉がまとまらなかったためですが、その激しい論点になっているのがインターネットや携帯電話で配信される作品の著作権料をどうするのかということ。

「近い将来、映画やドラマの再放送などの配給は、インターネット配信中心になるであろう」

とするライター側と、その収益性はまだ前例もなく不確実だと主張する業界。そんな彼らの意見が真っ向から対立し、結果的に交渉決裂してしまったのです。

で、今回のストライキのお陰で、人気ドラマやトーク・ショー、さらには映画製作などで制作中断や中止が相次ぎ、それはそれは困った状態に。「デスパレートな妻たち」(TVドラマ)が中止に追い込まれたほか、映画「ダ・ヴィンチ・コード」の続編も脚本が完成しないため撮影が延期になってしまいました。

さらに脚本家の主張は、ハリウッド・スターの間にも広がりを見せています。俳優や女優がストライキのデモに参加したり、出演する作品のボイコットもしているのだとか。おやまぁ。

そして本日、これまた残念なニュースが伝えられました。今月13日に予定されてたゴールデン・グローブ賞の授賞式が、土壇場でキャンセルになってしまったのです。脚本家なしでは授賞式のプロット制作も出来ない。さらに授賞式に招待されているスターも、次々に出席拒否をすると発表。同賞はハリウッドの著名人が集まる華やかな催しとして知られているのに、だれも来ないんじゃ確かに意味がないですよね……。

そんなワケで当日は、記者会見形式で受賞者を発表する予定だそう。そして表立ってのお祝いは、残念ながら今年は皆無。

ってことは授賞式の当日は、同賞にノミネートされているスターたちも、自宅でカウチ・ポテトをしながらTVで発表を聞くんでしょうか? ある意味のんびり出来るから、彼らには得かもしれないけど。

でも、全然華やかじゃないぞぉ。あぁー、つまらんっ(汗)。

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