米音楽界を席巻した女性R&Bグループ、デスティニーズ・チャイルドのリードシンガー、ソングライター、プロデューサーであり、2005年の解散前後からソロ活動をしている歌手のビヨンセ。最大4オクターブともいわれる歌唱力や抜群のルックス、力強い生き方が男女問わず人気となっており、世界的な歌姫として君臨しているのだ。

国内外の注目を浴びているだけに他の有名人同様、スキャンダルがさぞ多いと思いきや、00年頃からずっと1人の男性と交際を続けていて、それ以外の男性関係のゴシップはほとんど聞かれない。ブリトニー・スピアーズやリンジー・ローハンらがメディアに叩かれることが多い中で、健全なミュージシャンという印象が強いのだ。

そのビヨンセの心を射止めたのは、米国では彼女以上の有名人であるラッパーのジェイ・Z。歴代ラッパーランキングなどでは、2パックやノートリアス・B.I.G.らとともに常に上位に選ばれる“ヒップホップ界の帝王”であり、自身が立ち上げたロカ・フェラ・レコードや、宇多田ヒカルらも所属するデフ・ジャムの社長としても辣腕を振るっている。プロデューサーとしても一流で、ビヨンセのほかリアーナらの楽曲を手がけてヒットを飛ばしているのだ。ちなみに、リアーナと共演した「アンブレラ」は、今年のグラミー賞で3部門にノミネートされている。

2人はこれまで、ジェイ・Zが共同オーナーとなっている米プロバスケットボールNBA、ニュージャージー・ネッツの試合観戦など公の場で一緒にいるところをたびたび目撃されており、毎年「結婚まで秒読み」とされていた。しかし、その話が出るたびに2人そろって否定し、ジェイ・Zはリアーナと浮気しているのではないかという噂まで飛び出す始末（リアーナは現在、俳優のジョシュ・ハートネットと交際中なのだとか）。交際当初は19歳だったビヨンセも26歳となりジェイ・Zも40歳を過ぎたので、周囲がヤキモキしていたのもちょっと分かるのだ。

こうした中で、2人が昨年12月に極秘結婚していたことが、1月7日付の英タブロイド紙ニューズ・オブ・ザ・ワールドの報道によって明らかになった。同紙は昨年6月にフランス・カンヌに旅行した際にジェイ・Zがプロポーズしたことを報じており、秋にハワイで盛大な結婚式を挙げること、ビヨンセの指にはめられる限り最大のダイヤモンドを贈ると約束したことなどを伝えていたのだ。

今回の報道によると、ジェイ・Zの代理人は挙式の噂を否定しているのだけど、同紙は出席者を探し当てて直撃。友人であるファッションデザイナー、ジョルジオ・アルマーニ氏のパリにある私邸で、家族や友達のみを集めた小規模な結婚式を行ったことをスクープしている。出席者はシンプルな挙式を絶賛し、心から祝福しているようなのだ。

2人は、音楽以外にも多方面のビジネスを手がけている超金持ち同士。一部ではパパラッチをかわす作戦だったのではないかという憶測があるものの、こうしたシンプルな結婚式に親近感がわいてしまうのだ。アルマーニ氏の私邸で挙式というのは、それはそれで豪華なのだけど。そろって本業も絶好調の中、最高に幸せな年末となった2人、約7年の交際期間を経ても揺らがなかっただけに、離婚の心配もなさそう。いつまでもお幸せに。