最も興行収入に貢献した俳優は? 米「マネーメイキングスター」発表。

2008/01/07 22:33 Written by コジマ

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昨年も多くの作品が生み出された米映画界。昨年11月から続く米脚本化組合の長期ストライキがさまざまな波紋を呼んでいるけど、今年も年明けから話題作が目白押し。どれを観ようか困っちゃうのだ。こうした映画選びの際、作品の評判とともに基準となるのが出演者が誰かということ。映画会社にとっても興行収入に結び付くため、出演者選びは重要なポイントとなっている。

その出演俳優の中で誰が一番興行収入に貢献したのか、76年の歴史を誇る米キグリー社の「トップ・マネーメイキング・スター」が今年も発表されたのだ。このランキングは、映画会社の投票によって最も興行成績に貢献した10人のハリウッドスターを選ぶもの。1932年に始まり、米国では最も信頼できる指標の1つとされているのだとか。

まずは06年度の順位を見てみると、

1位 ジョニー・デップ(「パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト」)
2位 レオナルド・ディカプリオ(「ディパーテッド」「ブラッド・ダイヤモンド」)
3位 ウィル・スミス(「幸せのちから」)
4位 デンゼル・ワシントン(「インサイド・マン」「デジャヴ」)
5位 トム・ハンクス(「ダ・ヴィンチ・コード」ほか)
6位 ジョージ・クルーニー(「さらばベルリン」)
7位 ウィル・フェレル(「主人公は僕だった」ほか)
8位 トム・クルーズ(「M:i:III」)
9位 ダコタ・ファニング(「シャーロットのおくりもの」ほか)
10位 サシャ・バロン・コーエン(「ボラット 栄光ナル国家カザフスタンのためのアメリカ文化学習」)

06年は1本しか出演していないジョニー・デップだけど、その1本である「パイレーツ〜」が全米興行成績で歴代6位(約4億2300万ドル=約462億3800万円)を記録。これによって同ランキングで初の1位を獲得したのだ。前年にジョニー・デップを抑えて1位だったトム・クルーズは、唯一の出演作「M:i:III」が予想以上に苦戦して5位となっている。英国人のサシャ・バロン・コーエンは、「ボラット〜」のヒットによって10位に選ばれた。

一方、昨年6月に発表された米経済誌フォーブスによる「出演料当たり興行収入ランキング」によると、1位はマット・デイモン(出演料1ドル当たり興行収入29ドル)、2位はブラット・ピット(同24ドル)、3位はジョニー・デップとヴィンス・ヴォーン(同21ドル)、5位はジェニファー・アニストン(同17ドル)となっているのだ。

さて、前置きが長くなってしまったけれど、07年度の貢献度順位は以下のとおり。

1位 ジョニー・デップ(「パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド」「スウィニー・トッド/フリート街の悪夢」)
2位 ウィル・スミス(「アイ・アム・レジェンド」)
3位 ジョージ・クルーニー(「オーシャンズ13」「フィクサー」)
4位 マット・デイモン(「オーシャンズ13」「ボーン・アルティメイタム」)
5位 デンゼル・ワシントン(「アメリカン・ギャングスター」「The Great Debaters」)
6位 ラッセル・クロウ(「アメリカン・ギャングスター」「3:10 to Yuma」)
7位 トム・クルーズ(「大いなる陰謀」)
8位 ニコラス・ケイジ(「ゴースト・ライダー」「ナショナル・トレジャー/リンカーン暗殺者の日記」)
9位 ウィル・フェレル(「俺たちフィギュアスケーター」)
10位 トム・ハンクス(「チャーリー・ウィルソンズ・ウォー」)

全米興行成績歴代23位(約3億900万ドル=約337億3600万円)を記録した「パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド」に加え、昨年末から米国で公開されている「スウィニー・トッド/フリート街の悪夢」が1月4日現在で約3800万ドル(約41億4900万円)と好調なジョニー・デップが2連覇を達成。ウィル・フェレルはヒット作が続いて2年連続でベスト10入りを果たした。前出のフォーブス誌のランキングで上位に入ったブラッド・ピットやヴィンス・ヴォーンらは、なぜかランクインしていないのだ。

単に全米興行収入だけで見ると、07年度のトップは「スパイダーマン3」の約3億3600万ドル(約366億8400万円)。しかし、主演のトビー・マグワイアやキルスティン・ダンストは貢献度ランキングトップ10には入っていないのだ。ちなみに、2位は「シュレック3」(約3億2000万ドル)、3位は「トランスフォーマー」(約3億1800万ドル)となっている。

また、前回はダコタ・ファニングが唯一ランキングされていた女優が、今回は1人もランクインしていない。これは24年ぶりなのだとか。映画会社の視点で見ると、昨年はどの女優も興行収入にあまり貢献していなかったということになるのだ。

キグリー社は同時に、今後の活躍が期待できる「明日のスター」も発表。「トランスフォーマー」などに出演したシャイア・ラブーフ、話題作「JUNO/ジュノ」などに出演したエレン・ページが選ばれている。2人ともすでに出演作が続々と決定しているのだけど、映画会社が選んでいるだけにさらに出演機会が増えるかもしれない。

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