「都立の星」三鷹が古豪・藤枝東と激突、全国高校サッカー選手権。

2008/01/05 16:18 Written by コジマ

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高校サッカーの頂点を決定する全国高等学校サッカー選手権が今年度も開催され、各都道府県の代表校がしのぎを削っている。その中で最も注目されているのが、「都立旋風」を巻き起こしている東京B代表の三鷹(初出場)。1回戦では同じく初出場の高知中央(高知)を3-1で破って都立高として56年ぶりとなる勝利を飾ると、2回戦で矢板中央(栃木)、3回戦で宮城工(宮城)を下し、都立高初の1大会3勝を挙げた。設備が乏しい中で奮闘している姿は、「都立の星」として称賛されているのだ。

大学進学率が60%を超え、都内でも有数の進学校として知られる三鷹は、サッカー部員も学力試験を通過して入学した生徒ばかり。MF炭谷翔選手は指定校推薦で早大への進学が決定しているものの、多くの部員が受験勉強と両立しながら今大会に臨んでいる。ただ、今回の大躍進で私立大から推薦の話も来ているみたいだけど。チームで1枚もイエローカードを受けていないという、クリーンなプレーにも好感が持てるのだ。

その三鷹が次の対戦相手として迎えたのが、静岡代表の藤枝東。大会では4度の優勝を誇り、元日本代表の中山雅史選手(磐田)や日本代表の長谷部誠選手(浦和)らを輩出している名門校で、今大会はFW松田純也選手(3年)、MF河井陽介選手(同)、MF石神幸征選手(同)、DF鳥羽亮佑選手(同)と4人の18歳以下(U-18)日本代表選手を擁している。しかし、1回戦では香川西(香川)に対してPK戦までもつれ、3回戦も日大藤沢(神奈川)に対して2-1と大苦戦。なんとか準々決勝まで勝ち進んできたのだ。

力の差はありながら、藤枝東の調子がいまひとつ出ていないため、勢いに乗る三鷹の勝利は十分考えられた。しかし、試合が始まると藤枝東が三鷹を圧倒。堅い守備を誇る三鷹も素晴らしいディフェンスをしていたのだけど、藤枝東は前半25分に河井選手がボレーシュートを決め、後半も25分に松田選手がヘディングで追加点、U-18代表コンビで得点を挙げた。三鷹は相手ゴールを脅かすことができず、結局2-0で藤枝東が10年ぶりに準決勝へコマを進めたのだ。

藤枝東の1点目は特に素晴らしく見所もあった試合だったけど、ぼくも都民の1人なので三鷹の敗戦は非常に残念。国立競技場でプレーする三鷹イレブンの姿を見たかったなあ。でも、最後の最後まで試合をあきらめず、都民に希望と感動を与えてくれたサッカー部員たちに感謝したいのだ。


☆第86回全国高等学校サッカー選手権準々決勝結果

○津工(三重) 3-1 ●広島皆実(広島)
○流経大柏(千葉) 0-0(PK 4-2) ●東福岡(福岡)
○藤枝東(静岡) 2-0 ●三鷹(東京B)
●遠野(岩手) 0-2 ○高川学園(山口)

※準決勝組み合わせ
津工−流経大柏
藤枝東−高川学園

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