トラ脱走事件の動物園、飼育スペース壁の高さ不足が原因か。

2007/12/28 14:53 Written by Maki K Wall@駐米特派員

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カルフォルニア州のサンフランシスコ動物園で、なんとも痛ましい事件が起きてしまいました。檻から逃げ出したメスのトラが、3人の来園客に襲いかかり、殺傷してしまったのです……。しかも3人は兄弟だったそう。

逃げ出したのはシベリアン・タイガーの「タチアナ」。このトラが逃げ出した檻の近くにいた彼らは、2人がすぐ近くで襲われ、もう1人も近辺のカフェテリアに助けを求めて逃げ込んだのですが、そこでまた傷を負わされたと言います。そして残念なことに命を落としてしまったのは、17歳のカルロス・ソーサ君。他の2人も重傷を負って現在入院中です。

タチアナが、どうやって飼育スペースを囲んでいた約4メートルの壁を登ることが出来たのか、その理由はまだ定かではありません。しかしこの壁の高さは、当初伝えられていた6メートルよりも低いことが判明し、これは多くの動物園に推奨されている高さよりも、1.3メートルほど低いという事実も明るみに。ということは動物園の過失もありえるということでしょう。

さらにタチアナは以前にも、飼育係の腕に噛み付き大ケガをさせたことがあり、この時は州当局が同動物園に対して安全管理の怠りを指摘して、トラの飼育されている一角を閉鎖したこともあるそうです。あぁ、前例があるならなぜもっと安全対策に力を入れないのでしょう(涙)。防げたかもしれないのに、今回の惨劇……。

それにしても、ウォール真木の住むセントルイスの動物園でも以前チータが逃げ出すという事件があり、今回の事件は他人ごとじゃありません(汗)。最近は動物が開放感を感じる飼育スペースや、来園客との距離感を感じさせない方法で動物をディスプレイするのが主流になっているようですが、まさかコレが今回のような事件を招いてしまったとすると、悲しい限りです。

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