「デスノート」など複数マンガからの盗作判明、講談社が謝罪。

2007/12/22 22:28 Written by コ○助

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つい先日、12月から「週刊少年サンデー」での連載が始まった「LOST+BRAIN」(原作/藪野続久 作画/大谷アキラ)が大ヒットマンガ「デスノート」(原作/大場つぐみ、作画/小畑健)に酷似しているとして、ネットで騒動になったのは記憶に新しいところ。それからまだ10日ほどしか経っていないなりが、今度は講談社の「週刊少年マガジン」の増刊「マガジンドラゴン 1月11日増刊号」に掲載された作品が、「デスノート」をはじめとする複数のマンガから「盗用」していると大騒動に発展しているなりよ。

「盗用」との指摘が相次いでいるのは「メガバカ」(作/豪村中)。同作品は「週刊少年マガジン」への掲載権を賭けて、10人の新人マンガ家が競っていた「ドラゴンカップ」の参加作品なりが、「マガジンドラゴン」に掲載されるや否や、作品に違和感を感じた読者による検証作業がネットで始まったなりね。そして、元ネタと思われる作品とのあまりの酷似ぶりから、講談社には抗議と指摘の問い合わせが殺到していたなり。

具体的に「盗用」とされているのは、作品36ページの大半で、各コマの構図や人物の表情、動きなどが元ネタのマンガからのトレースではないかとの疑惑が浮上。2ちゃんねるなどの情報をまとめた検証サイトが立ち上がり、元ネタのマンガのコマと、「メガバカ」のコマを見比べられるように並べ、さらには重ね合わせたところ、ピッタリと一致するコマがゴロゴロと出てきたなりね。元ネタとされる作品は「デスノート」のほかに、「多重人格探偵サイコ」(原作/大塚英志、作画/田島昭宇)、「エア・ギア」(作/大暮維人)、「みたむらくん」(作/えりちん)、「ショコラ」(作/窪之内英策)など、複数にわたっているなりよ。


「参考」や「オマージュ」のレベルならまだしも(それもグレーではあるなりが)、トレースしていたとなれば完全なる「盗用」。抗議を受けた講談社は調査を進め、作者の豪村中に確認をしたところ、「盗用」の事実を認めたため、「週刊少年マガジン編集部」の名前として「お詫び」が出される事態となっているなり。

◎「編集部からのお詫びとお知らせ」全文(少年マガジン公式ページより)

 本誌週刊少年マガジン増刊「マガジンドラゴン」(1月11日増刊号)において豪村中氏の雑誌デビュー作品「メガバカ」が複数の漫画作品から盗用をしていると読者の方からご指摘を受けました。現在調査を進めておりますが、多くについては事実関係が確認され、豪村中氏もこれを認めております。
 編集部は今回の事態を重く受け止め、深く自戒し、読者や関係者の方々にご迷惑をおかけしたことをお詫び申し上げます。今後は二度とこのようなことが起こらぬよう、編集部として新人漫画家への指導を厳にするとともに、将来の漫画界を担う若い力を育てていきたいと思っております。
 なお、当該作品「メガバカ」は本誌掲載権を競う「ドラゴンカップ」の選考から除外いたします。

こうした「盗用」をした作者が断罪されるのは当然なりが、確認作業を怠り、そのまま掲載・販売してしまった編集部にも落ち度はあるのは否めないところなり。新人マンガ家を見出し、育成していくという大切な役割を担っているマンガ誌だけに、今回の一件を踏まえて、今後はより一層厳しい目でのチェックが求められることになりそうなりね。

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