第65回ゴールデングローブ賞、「つぐない」が最多7部門ノミネート。

2007/12/15 10:52 Written by モノメトロ編集部

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来年2月に開催されるアカデミー賞を目前に、オスカーレースが加熱している。これまでの前哨戦では、米映画批評家会議賞(ナショナル・ボード・オブ・レビュー; NBR)、ニューヨーク映画批評家協会賞、ワシントンDC映画批評家協会賞、ボストン映画批評家協会賞で次々に作品賞を受賞した「ノーカントリー」(ジョエル&イーサン・コーエン兄弟監督)が一歩リードし、それにロサンゼルス映画批評家協会賞やニューヨークオンライン映画批評家協会賞で作品賞を受賞した「There Will Be Blood」(ポール・トーマス・アンダーソン監督)が続く形となっている。しかし、アカデミー賞に次ぐ権威を誇るゴールデングローブ賞映画部門で最多ノミネートとなったのは、前哨戦のいずれの賞も逃していた「つぐない」(ジョー・ライト監督)だった。

イアン・キューマンの小説「贖罪」を映画化した大河ロマン作品「つぐない」がノミネートされたのは、ドラマ部門の作品、主演女優(キーラ・ナイトレイ)、主演男優(ジョームズ・マカヴォイ)と、監督、脚本(クリストファー・ハンプトン)、助演女優(シーアシャ・ローナン)、作曲(ダリオ・マリアネッリ)の7部門。ブロードキャスト映画批評家協会賞で最多ノミネートとなった「イントゥ・ザ・ワイルド」(ショーン・ペン監督)と同じ数になる。その「イントゥ・ザ・ワイルド」は作曲賞と主題歌賞の2部門のみのノミネートで、主要部門の候補とはならなかった。

前哨戦でトップを走る「ノーカントリー」は、作品賞(ドラマ部門)、監督賞、脚本賞(ジョエル&イーサン・コーエン兄弟)、助演男優賞(ハビエル・バルデム)の4部門にノミネートされたが、「There Will Be Blood」はドラマ部門の作品賞と主演男優賞(ダニエル・デイ=ルイス)の2部門のみ。ジョニー・デップ主演の「スウィーニー・トッド/フリート街の悪魔の理髪師」(ティム・バートン監督)とジョージ・クルーニー主演の「マイケル・クレイトン」(トニー・ギルロイ監督)も4部門にノミネートされている。

授賞式は来年1月13日。近年はアカデミー賞に直結することで脚光を浴びているブロードキャスト映画批評家協会賞(授賞式は来年1月7日)とともに、ゴールデングローブ賞の行方に注目したい。

☆第65回ゴールデングローブ賞おもなノミネートリスト
●作品賞(ドラマ部門)
「アメリカン・ギャングスター」
「つぐない」
「イースタン・プロミセズ」
「The Great Debaters」
「マイケル・クレイトン」
「ノーカントリー」
「There Will Be Blood」

●主演女優賞(ドラマ部門)
ケイト・ブランシェット(「エリザベス/ゴールデン・エイジ」)
ジュリー・クリスティ(「Away From Her」)
ジョディ・フォスター(「ブレイブ ワン」)
アンジェリーナ・ジョリー(「マイティ・ハート/愛と絆」)
キーラ・ナイトレイ(「つぐない」)

●主演男優賞(ドラマ部門)
ジョージ・クルーニー(「マイケル・クレイトン」)
ダニエル・デイ=ルイス(「There Will Be Blood」)
ジェームズ・マカヴォイ(「つぐない」)
ビゴ・モーテンセン(「イースタン・プロミセズ」)
デンゼル・ワシントン(「アメリカン・ギャングスター」)

●作品賞(ミュージカル/コメディ部門)
「アクロス・ザ・ユニバース」
「チャーリー・ウィルソンズ・ウォー」
「ヘアスプレー」
「ジュノー」
「スウィーニー・トッド/フリート街の悪魔の理髪師」

●主演女優賞(ミュージカル/コメディ部門)
エイミー・アダムス(「魔法にかけられて」)
ニッキー・ブロンスキー(「ヘアスプレー」)
ヘレナ・ボナム・カーター(「スウィーニー・トッド/フリート街の悪魔の理髪師」)
マリオン・コティヤール(「エディット・ピアフ/愛の讃歌」)
エレン・ペイジ(「ジュノー」)

●主演男優賞(ミュージカル/コメディ部門)
ジョニー・デップ(「スウィーニー・トッド/フリート街の悪魔の理髪師」)
ライアン・ゴスリング(「Lars & The Real Girl」)
トム・ハンクス(「チャーリー・ウィルソンズ・ウォー」)
フィリップ・シーモア・ホフマン(「The Savages」)
ジョン・C・ライリー(「Walk Hard: The Dewey Cox Story」)

●助演女優賞
ケイト・ブランシェット(「アイム・ノット・ゼア」)
ジュリア・ロバーツ(「チャーリー・ウィルソンズ・ウォー」)
シーアシャ・ローナン(「つぐない」)
エイミー・ライアン(「Gone Baby Gone」)
ティルダ・スウィントン(「マイケル・クレイトン」)

●助演男優賞
ケイシー・アフレック(「ジェシー・ジェームズの暗殺」)
ハビエル・バルデム(「ノーカントリー」)
フィリップ・シーモア・ホフマン(「チャーリー・ウィルソンズ・ウォー」)
ジョン・トラボルタ(「ヘアスプレー」)
トム・ウィルキンソン(「マイケル・クレイトン」)

●監督賞
ティム・バートン(「スウィーニー・トッド/フリート街の悪魔の理髪師」)
ジョエル&イーサン・コーエン兄弟(「ノーカントリー」)
ジュリアン・シュナーベル(「潜水服は蝶の夢を見る」)
リドリー・スコット(「アメリカン・ギャングスター」)
ジョー・ライト(「つぐない」)

●脚本賞
ディアボロ・コーディ(「ジュノー」)
ジョエル&イーサン・コーエン兄弟(「ノーカントリー」)
クリストファー・ハンプトン(「つぐない」)
ロナルド・ハーウッド(「潜水服は蝶の夢を見る」)
アーロン・ソーキン(「チャーリー・ウィルソンズ・ウォー」)

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