ホンダの「ASIMO」がさらに進化、共同作業や自律充電などが可能に。

2007/12/12 15:57 Written by モノメトロ編集部

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1996年にプロトタイプが発表され、世界の度肝を抜いた本田技研工業(ホンダ)の二足歩行ロボット「ASIMO(アシモ)」。05年には時速6キロで走る新型「ASIMO 2005」が発表されたが、今回、その知能化技術をさらに進化させ、複数のASIMOが状況に応じた作業を共同で行ったり、人間の動きに合わせて道を譲ったりするなど、新たな行動が可能になった。バッテリー残量が少なくなると、自動で充電する機能も追加。人間と共存する環境での実用化に向けて、ぐんと進歩している。ホンダの青山本社2階ロビーでは、12月12日から新技術を搭載した2体のASIMOが試験運用される予定だ。

接続ケーブルを排除し、自律制御や障害物の回避を可能するなど、画期的なロボットとしてデビューしたASIMO(96年発表時の名称は「P-2」)。それ以後も、人間との共存環境で役に立つロボットを目指して開発が進められている。

今回追加された「共同作業機能」は、複数のASIMOをネットワークで結ぶことにより、各ASIMOの作業状態を常に共有して最も効率の良い方法でそれぞれが分担する技術。各ASIMOの現在位置から作業位置までの距離を算出し、バッテリー残量も考慮して最適なASIMOが自律的に作業を行う。

また、「すれ違い、回避行動機能」では、近づいてくる人間の進行方向と速度を割り出し、その後の動きを予測しながら動きの妨げにならない進路をとる技術。すれ違うのに十分な空間がない場合は、一歩下がって道を譲る。

さらに「自律充電機能」によって、バッテリー残量が一定値を下回ると空いている充電器(ステーション)の中から最も近いものを検出し、立ったまま充電を行えるようになった。

青山本社での試験運用は、案内のほか飲み物のデリバリーも行う予定。来年1月31日までの平日午後3〜5時(12月29日〜来年1月8日は除く)に公開されるので、近づきつつある「ロボット時代」を感じたい人はぜひ。

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