ヤンキースが松井秀喜外野手放出へ、複数球団にトレード打診。

2007/12/08 12:19 Written by コジマ

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米大リーグで今オフの注目となっているニューヨーク・ヤンキースの松井秀喜外野手の去就。これまでも年俸に見合わない成績や守備の悪さ、故障の多さなどが指摘されてきたのだけど、“恩師”であるジョー・トーリ監督の退任によっていよいよ立場が悪くなってきているのだ。

こうした中、12月6日にサンフランシスコ・ジャイアンツがトレードでの獲得に乗り出していることが報じられたのだけど、このトレードが実はヤンキースから申し入れたこと、ジャイアンツ以外の複数球団に打診していること、さらに松井選手は来季の構想外で放出する方針だということが明らかになったのだ。

ヤンキースは今季フリーエージェント(FA)権を獲得したアレックス・ロドリゲス内野手の退団を見越して、ジョニー・デーモン外野手とシカゴ・ホワイトソックスのジョー・クリーディ内野手とのトレードを計画。デーモン選手が移籍すれば、左翼のポジションは自然と松井選手に決定するはずだった。しかし、ロドリゲス選手の残留によって破談となり、11月7日にはヤンキースのブライアン・キャッシュマンGMが来季の左翼手をデーモン選手と断言し、松井選手はジェイソン・ジアンビ内野手とDHで併用する考えを示した。

この前後から松井選手がトレードされるのではないかという報道が米メディアでされていたのだけど、松井選手はトレードの拒否権を持っているため、ヤンキースは強行しないという見方が強かったのだ。ところが11月26日、ミネソタ・ツインズがサイ・ヤング賞左腕のヨハン・サンタナ投手とのトレードを打診していることが明らかとなり、12月7日には各球団の首脳らが集うウィンターミーティングで松井選手を含めたヤンキース、ジャイアンツ、トロント・ブルージェイズの三角トレードが話し合われていることが伝えられた。

しかし、これが三角トレードではなく、ジャイアンツの若手右腕、ティム・リンスカム投手とブルージェイズのアレックス・リオス外野手とのトレードが進行している中で、ヤンキースがジャイアンツに松井選手とのトレード打診したということが、ヤンキース関係者の話から明らかになった。バリー・ボンズ外野手の退団で左翼が空いたジャイアンツにとって、松井選手の移籍は願ってもない話。ボンズ選手の後継者として「4番・左翼」として迎えると報じられている。

さらに関係者は、松井選手がヤンキースの来季構想から外れており、ジャイアンツとのトレードが成立しなくても今オフ放出の方針を固めていることを明かし、クリーブランド・インディアンスとホワイトソックスにもトレードを打診中としている。

関係者の話であり、リンスカム選手だけでなく救援2投手との代替案も検討されているそうなのでまだまだ不透明だけど、松井選手は今後、拒否権を行使して出場機会の少なくなりそうなヤンキースにとどまるのか、それとも古巣と同じチーム名のジャイアンツで「4番・左翼」として活躍するのかの選択を迫られそう。ちなみにリンスカム選手の背番号は、松井選手と同じ55番なのだ。

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