米誌選「最も洗練されたハリウッド人」、スピルバーグ抑えた1位は?

2007/12/06 21:49 Written by コジマ

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近年は続編やリメイクが増え、映画ファンからも批判が出ているハリウッド。それでも豊富な資金を背景に製作される映画は他国の作品を圧倒する迫力があり、人材も俳優からスタッフまで世界一にふさわしい人々が集っているのだ。そんなハリウッド関係者の中で最も洗練されているのは誰なのか。米誌エンターテイメント・ウイークリーが「The 50 Smartest People in Hollywood」と題して、50人の人物を選んでいる。

同誌はこのリストにエントリーする人物の条件として、(1)全般に洗練されている必要はなく、ハリウッド映画界を導くような人物であること、(2)映画関係者のみであること、(3)一部門で突出しているのではなく幅広い分野で活躍していること、(4)財政面と感情面を両立でき、独創的で自分のキャリアを越えた発想ができる人物であること―の4点を挙げている。ちなみに、テレビ関係者のリストは来年発表するそうなのだ。

こうした条件を満たして1位に輝いたのは、ハリウッド屈指のヒットメーカーであるスティーブン・スピルバーグ監督でもジェームズ・キャメロン監督でもなく、「40歳の童貞男」でブレイクしたジャド・アパトー監督だった。

フィギュア収集やテレビゲームを愛する40歳独身男性を主人公としたこの作品は、「チャーリーとチョコレート工場」(ティム・バートン監督)や「ファンタスティック・フォー[超能力ユニット]」(ティム・ストーリー監督)などの大作がひしめく2005年夏期に公開され、興行成績ランキングで2週連続1位を獲得。最終的な興行成績は1億ドルを突破した。アパトー監督はその後も低予算のヒット作を立て続けに作り出しており、その点が並み居るビッグネームを抑えて1位を獲得した理由のようなのだ。

これにスピルバーグ監督、キャメロン監督が続き、4位はエンデバー(ハリウッド4大エージェンシーの1つ)を設立したアリ・エマニュエル氏。5位には俳優として最高位となった来日中のウィル・スミスが選ばれているのだ。このほかトップテンは、6位が女優のメリル・ストリープ、7位がフォックス・サーチライト(20世紀フォックスの子会社)のピーター・ライス社長、8位が「ハリー・ポッター」シリーズなどで有名なプロデューサーのデビッド・ヘイマン、10位が「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズで視覚効果を手がけたジョン・ノール氏(米ILM社視覚効果スーパーバイザー)となっている。

11位以下で有名どころは、ジョージ・クルーニーが13位、ジェリー・ブラッカイマーが14位、カルト映画の巨匠にして「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズを手がけたピーター・ジャクソン監督が16位、ロバート・ゼメキス監督が18位、ジョニー・デップが21位、マイケル・ムーア監督が27位、ジョディ・フォスターが30位など。

意外だったのは、低予算でヒット作を製作してきたスティーブン・ソダーバーグ監督や、クリント・イーストウッド、ロバート・レッドフォードなどマルチに活躍する人がランクインしていなかったこと。また、「プロデューサーズ」(スーザン・ストローマン監督)でヒトラーを盲信する青年を演じたウィル・フェレルが17位と高順位だったことにも驚いたのだ。

同誌はこのリストについて「すべての洗練されたハリウッド関係者を網羅しているわけではない」と断ったうえで、「リストに挙げられた人物は、今日の映画ビジネスについて他の人と違った切り口で語る。しかし、現在のハリウッドを象徴する存在でもある」としている。このリストにある人物が携わった作品なら、ハズレなしかも。いずれにせよ、今後の参考になるリストなのだ。

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