大学生の車が公園占拠、悪化する通学マナーに近隣から不満続出。

2007/11/30 22:43 Written by コジマ

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受験者が急増したバブル期、広いキャンパスを求めて大学の郊外移転が続出した。バブル崩壊後は、地価の低下や規制緩和、少子化による受験者数減少などから都心に戻す学校が増えいるのだけど、当時の郊外キャンパスを残している大学はまだまだ多いのだ。

こうした郊外キャンパスで問題となっているのが、交通の便の悪さ。駅から遠かったり、駅に近くてもそこにたどり着くまでに乗り換えが多かったりと、学生からは不満がもれている。そうなると、多くの大学で禁止しているにもかかわらず、マイカーで通学する学生が出てくるのだけど、そのマナーの悪さが問題となっているようなのだ。

今回、学生の通学マナーの悪さを訴えているのは、毎日放送のニュース番組「VOICE」の1コーナー「憤懣本舗」。同番組ではこれまで、オートバイで通う京都産業大の学生たちの傍若無人さや、正規の通学路を使わずにビルなどを通り抜ける同志社大の学生たちの様子を伝えてきたのだけど、今回もそれに勝るとも劣らないマナーの悪さとなっている。

問題となっているのは、龍谷大瀬田学舎(大津市)に通う学生たち。キャンパスから歩いて5分のところにある「びわこ文化公園」の無料駐車場が、学生たちのマイカーでいっぱいになっているというのだ。同番組によると、午前9時ごろから数十台の車が公園の駐車場に現れて、そのほとんどが公園利用者ではなく龍谷大学の学生だったのだそう。番組の記者がマイカー通学する学生を直撃すると、その理由は「寒いから」「雨が降りそうだったので」「バスに乗りたくない」。しかも、同大でマイカー通学を禁止しているのを知っていて続けているようなのだ。

ぼくが通っていた大学でも禁止されているのにマイカー通学する人が後を絶たず、それどころか大半がキャンパス周辺に路上駐車をするという有り様。校内放送で車のナンバーを通知し、移動するように求めることが日常的だった。

それに比べると公共施設とはいえ駐車場に入れているのでいくらかマシなような気もするけれど、びわこ文化公園の利用者からは不満の声がもれており、公園関係者は何度注意しても守らず、逆に反論してくる学生たちにほとほと困り果てているみたい。大学側も防止策を実施しているのだけど、あまりうまくいっていないのだそう。バスで通学している学生にとっても迷惑な話で、マイカー通学に腹を立てている人も少なくないようなのだ。

また同コーナーでは、立命館大びわこ・くさつキャンパス(BKC、滋賀県草津市)に自転車で通う学生たちが無謀な運転をしていて、近隣住民が迷惑していることも伝えている。いずれも関西では名門と呼ばれる大学ばかりだけど、一部の心ない学生によってそのイメージが悪化しかねない。受験者数が減少していく一方の状況で、停学などの厳しい処置で臨まないと大学にとって死活問題にも発展しそうなのだ。関東で取材をしても、同じような問題が見られそうだけど。

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