最終戦は大接戦、史上初の継投完全試合で中日が53年ぶり日本一。

2007/11/01 23:23 Written by コジマ

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初の日本人所属チーム同士の対決となった米大リーグのワールドシリーズが終了し、日本の野球ファンの視線が一気に集まった日本シリーズ。ひいきのチーム同士の戦いでなくとも、シーズンの総括であるこの戦いにはやはり万感の思いが去来するのだ。

日本ハムが昨年の勢いそのままに第1戦を制したと思えば、リーグ優勝こそ逃したもののクライマックスシリーズでさまざまな“秘策”が飛び出した中日が第2〜4戦を圧勝。中日の巧さとともに、来季大リーグのカンザスシティ・ロイヤルズ監督に就任が決定している日本ハムのトレイ・ヒルマン監督に「勝ち逃げは許さん!」という気概が感じられたのだ。

こうして迎えた第5戦、負けられない日本ハムは第1戦で完璧な投球で勝利をもたらしたエース、ダルビッシュ有投手を中4日で投入。対する中日は、今季14試合しか登板していない山井大介投手が先発したのだ。ダルビッシュ投手は二回に平田良介外野手の犠牲フライで1点を失ったものの、七回で被安打5と素晴らしい投球内容だった。しかし、中日の山井投手はそれを上回る八回パーフェクト。日本シリーズ史上初の完全試合が期待されたのだけど、落合監督は九回に守護神、岩瀬仁紀投手を投入した。それでも、岩瀬投手も3人を完璧抑え、継投ながらも史上初の完全試合で今季の頂点が中日に決まったのだ。

53年ぶりに日本一となった中日の落合監督は、本拠地での胴上げに涙を見せながら「感無量ですね」とし、「私がまだ(生後)11カ月のときからなので、長かったです。(監督に就任してからの)この4年間も長かったですね」との感慨に浸りながらも、「きょうは私、(試合の)記憶はありません。(山井と岩瀬の)2人でパーフェクトをやったということだけ。きょうの山井は完璧だったんじゃないですか」と、本人も予想外であろう働きをみせた7年目の投手に惜しみない賛辞を送った。また、ファンに対しても「きょうは本当に、『ここで決めろ』という応援でした。ありがとうございました」と感謝の言葉を述べていたのだ。

またMVPは、シリーズ18安打4打点の活躍をみせた中村紀洋内野手が受賞した。この日も決勝点につながる二塁打にファインプレーと活躍した中村内野手だったけど、育成枠という“どん底”からスタートした今季を振り返り、「つらかったことを、インタビューの時に思い出した。ゼロからのスタートだったし、こんな自分は想像できなかった」と号泣。ビールかけでも「中日に恩返しができた」と感無量に語っていたのだ。

シーズンでは巨人に敗れたものの、プレーオフ、そして日本シリーズを制して53年ぶりの日本一となった中日。今年はぼくもチームマスコットのドアラに魅了されたため少なからず応援したいたので、この優勝はちょっとうれしかったのだ。次は11月8〜11日に行われるアジアシリーズで、韓国一のSKワイバーンズなどとアジアチャンピオンをかけて争うのだ。

と、ここで気になるのが、11月1日付けの東京新聞で報じられた、落合監督が日本一になったら「機動戦士ガンダム00(ダブルオー)」で声優デビューする可能性があるという記事。同紙ではたびたび落合監督が「ガンダムファン」であることを報じており、息子の落合福嗣さんも同紙携帯サイトのコラムで同作の録画やプラモデルの製作を頼んでいたことが明かされている。また、同紙によると、クライマックスシリーズで巨人に勝った夜は、録画した「機動戦士ガンダム00」を見ながら「勝った後のガンダムは最高だな」とつぶやいたのだそう。日本一となった落合監督の動向は、アニメファンにも注目されそうなのだ。

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