「メジャーに挑戦したい」巨人のベテラン・前田幸長投手が退団。

2007/10/31 06:25 Written by コ○助

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かつて野茂英雄投手が孤軍奮闘しながら切り拓いてきた、日本人選手のメジャーリーグへの道。村上雅則投手(日本人初のメジャーリーガー)から野茂投手が挑戦するまで30年途絶えていた日本人メジャーリーガーも、野茂投手以降、現在に至るまでの12年間で30人が夢の舞台に立っているなりよ。その誰もがメジャーリーグで成功を掴めたわけではないなりが、イチロー外野手を筆頭に、メジャーリーグの「スター」になった選手も数多いなりよね。

もはやメジャーリーグに挑戦すること自体は珍しいことではなくなり、日本のプロ野球の延長線上にメジャーリーグという目標が存在するのが当たり前になりつつある昨今。こうした状況の変化は、移籍制度の確立(FAやポスティングシステム)、選手の年俸高騰による球団経営の逼迫に加え、メジャーリーグの慢性的な人材不足も大きいなりよ。特に中継ぎ〜抑え投手に対するニーズは年々高まっており、柏田貴史投手、木田優夫投手、野村貴仁投手ら、日本で特筆すべき成績を残せなかった選手や、斎藤隆投手、桑田真澄投手ら、日本では年齢的な力の衰えから戦力外に近い扱いを受けていた選手たちがメジャーリーグでプレーすることも増えてきているなり。

結果、日本のベテラン選手や球団から戦力外通告を受けた選手たちも「ひょっとしたら自分も……」という気持ちになるのは当然のことで、最近はFAやポスティングシステム以外のルートでメジャー挑戦を口にする選手が増えてきているなりよね。そしてまた一人、30日に、37歳の前田幸長投手が巨人を退団してメジャーリーグに挑むことが明らかになったなり。

前田投手は1988年のドラフト1位でロッテに入団した左腕。ロッテの低迷期に入団したため、先発ローテーションを守りながら8〜9勝はコンスタントに挙げながらも、負け数が13前後と、常に借金を背負っている状態だったなりよ。その後、1995年オフに中日にトレードで移籍、主に中継ぎとして安定した成績を残し、2001年オフにFA権を行使。巨人に移籍後も中継ぎとして50試合近く登板するシーズンが4年間続いていたなりね。ただ、ここ2年は徐々に成績は下降線をたどり、今年は15試合に登板し、0勝1敗0セーブ、防御率5.06に終わっていたなり。

最近の成績を見る限りではメジャーリーグで通用するのかはやや疑問なところはあるものの、メジャーリーグでもそれほど投げる投手のいないナックルボールに近い球種を持っていること(サイドスロー転向後は変化が弱く、実用的ではないとの指摘もあり)、左腕であること、中継ぎの経験が豊富であること、斎藤隆投手の成功によってメジャーリーグ側が年齢を気にしない傾向が強くなっていることなど、それなりにチャンスはありそうではあるなり。

ネットの反応は「新しい戦力外の形」「野球人生の終盤はメジャー挑戦というのが定番化してきた」と皮肉混じりの厳しい声がある一方で、「岡島や斉藤隆が挑戦を決めたときも、誰もがムリだと思っていた」と前向きな声もチラホラ。37歳の前田投手の挑戦は成功するのかどうか。目が離せないなり。

◎今オフにメジャーリーグを目指す日本人選手
□…挑戦表明中 △…挑戦関連報道あり ○…当確 ×…断念or残留
□藪恵壹投手(39歳) 浪人
□野茂英雄投手(39歳) 浪人
□森慎二投手(33歳) 自由契約
□福盛和男投手(31歳) FA
□桑田真澄投手(39歳) 自由契約
□多田野数人投手(27歳) 自由契約
□大家友和投手(31歳) 自由契約
△高津臣吾投手(38歳) 自由契約
△福浦和也内野手(32歳) FA
△薮田安彦投手(34歳) FA
△福留孝介外野手(30歳) FA
△岩瀬仁紀投手(32歳) FA
△黒田博樹投手(32歳) FA

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