盛り上がるペン回し界にショック、協会副代表が21歳で死去。

2007/10/15 22:17 Written by コジマ

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“授業中のヒマつぶし”から、世界的な競技になりつつあるペン回し。欧米や韓国、台湾、香港などでは特に盛んで、今年初めには英国の大学生が企画した世界大会(World Tournament 07)が開催されている。日本でもネットを中心に盛り上がっており、今年に入って対外的な活動を目的とした日本ペン回し協会が設立され、7月に開かれた第1回総会には約100人が参加したのだ。

そのペン回しのスペシャリストで、3人いる副代表の1人として協会の設立に貢献した京大生の長井俊和さんが、9月13日に心不全によって21歳という短い生涯を終えてしまった。

長井さんは、「bonkura」というハンドルネームで知られる世界でも指折りのペンスピナー(ペン回し選手)。世界のペンスピナーの中で長井さんしかできない技もあったようで、繊細な指使いと独創的な技の数々で多くの人を魅了してきた。7月の総会では、彼のサインを求めて行列ができるほどだったのだ。8月にはテレビに出演し、その妙技を披露していた。

協会の公式サイトでは、その長い指から繰り出される数々のスーパープレーが視聴できるのだけど、やはりスゴイ。しかし、本人はそれに甘んじることなく「生涯旋転」を座右の銘とし、一生をかけて技を極めるとしていた。

天才ペンスピナーの早すぎる死に多くの人が悔やんでおり、YouTubeには長井さんを偲ぶ「Tribute to Bonkura」と題した動画も投稿されている。そこにも「Bonkura, I will love you forever, You're a great artist. you will forever be in my heart :'( 」など、世界中のファンから彼を惜しむコメントが記されているのだ。

現在、協会公式サイトでは長井さんへ送るメッセージを募集中。集められたメッセージは、長井さんの墓前に捧げられるのだそう。協会はタカラトミーと共同でペン回し専用ペンを開発中で、約15万人が参加している韓国同様、日本でも“浪人回し”といわれた時代とは全く違った状況になっている。これからアジア大会や世界大会などが企画されているのだけど、こうした夢を実現する手前で病に倒れてしまった長井さん。その無念を思い、心から哀悼の意を表すのだ。

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