西武の石井貴投手が14年の現役生活に別れ、来季はコーチ就任か。

2007/09/26 09:29 Written by コジマ

このエントリーをはてなブックマークに追加


いかつい外見にマウンド上での咆哮などから“投げる金剛力士像”の異名をとる西武の石井貴投手。ぼくはテレビで見たことしかないのだけど、中継が入ると余計に態度が荒くなるそうで、なんとも恐ろしい顔の選手がいるものだと驚いたことがあるのだ。それでも、ボストン・レッドソックスに移籍した松坂大輔投手や小野寺力投手など多くの若手選手から尊敬を集め、西武の兄貴格として後輩から慕われている。たまにオネエ言葉を使うことでも有名で、そうしたおちゃめな面もファンから好かれているのだ。

そんな西武投手陣の精神的支柱である石井投手が、今季限りで14年間の現役生活に別れを告げることとなった。石井投手といえば、前年に続いて右肩痛に苦しんだ2004年、レギュラーシーズンで1勝しか挙げられなかったのに、中日との日本シリーズで2戦を無失点で抑えてMVPに輝いたことが鮮烈に印象に残っている。昨季からは再度中継ぎに転向して復活したのだけど、今季は7月末に1軍昇格も7試合で防御率7.71と振るわず、8月に再び登録抹消されてしまっていたのだ。

こうしたことから、25年ぶりのBクラス入りが濃厚となり若返りを図りたい球団の来季構想から外れ、9月24日に戦力外通告を受けてしまった。石井投手は現役続行を申し入れたのだけど、球団の説得によって、かなり迷った末に引退を決意したのだそう。36歳という年齢だけでなく、02年に痛めた右肩が回復しないことも決断を促したようなのだ。

05年のFA権取得の際に西武への愛着から残留したことでも分かるように、他球団へ移籍するという選択肢はなかったもよう。一方で、その愛着心やまとめ役としての能力を評価されているため、首脳陣の一新を考えている球団からは、コーチ就任の可能性も含めてスタッフとして現場に残るよう依頼されているようなのだ。ゆくゆくは「石井貴監督」がチームを率いることになるのかも。あの外見で激しく抗議したら、審判も後ずさりしちゃいそうなのだ。

とはいえ、あの気迫あふれる姿をマウンドで見られなくなるのはちょっぴり残念。スポーツニッポンによると、9月28日の本拠地最終戦である日本ハム戦が引退試合になる予定だそう。どこかの局で中継してくれないかなあ。

TOPへ戻る
このエントリーをはてなブックマークに追加

Copyright © Narinari.com. All rights reserved.