安倍首相辞意表明でアニメ会社にんまり? “麻生首相”を見越して。

2007/09/12 20:55 Written by コジマ

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9月12日午後2時に首相官邸で記者会見を開き、正式に辞意を表明した安倍晋三首相。就任から1年に満たない段階での辞任に、永田町はもちろんのこと、号外が飛び交った街からも驚きの声が上がっていたのだ。理由は、国民の支持が得られなくなったことへの打開とテロ特別措置法の継続が困難なためだそうだけど、体調面での不調や9月15日発売の「週刊現代」(講談社)に掲載される予定だった「安倍首相の相続税3億円脱税疑惑」をかわすためなどの噂も流れている。

政治関係者や街角では、相次ぐ内閣の不祥事や参議院選挙に大敗したことから「辞任は当然」とする声もあるのだけど、インド洋での海上自衛隊の給油活動継続に「職を賭して」臨んだはずの国会が始まったばかりなため、「無責任だ」という批判も聞こえてくる。

ずっと前から辞任の意向を聞いていたという自民党の麻生太郎幹事長も「このタイミングでの辞任はいかがなものか」と諭したようで、拉致被害者の家族会はショックを隠しきれないようすだったのだ。ただ、しょこたんこと中川翔子は、自身のブログで「桜を見る会で総理と握手できたこと、ギザ一生の記念です。いろいろ言われても、折れずに貫いてきてかっこよかったです。お疲れ様でした!」(サンケイスポーツより)と記しているのだ(現在「いろいろ言われても」からの部分は削除されたもよう)。

ここで気になるのが安倍首相の後継者なのだけど、谷垣禎一元財務相や与謝野馨官房長官、福田康夫元官房長官らが有力視される中、最も可能性が高いとされているのが、麻生幹事長。安倍首相の信頼も厚く、内閣改造では同幹事長の意向で与謝野官房長官や大島理国対委員長らを登用したとされている。こうしたことから、夕刊フジでは「人事面で安倍首相が麻生氏の意向を受け入れたのも、首相が麻生氏を深く信頼しているだけでなく、麻生氏への“禅譲”をにらんだものとの見方は強い」とし、「オタク」を中心に人気が急上昇しているためポスト安倍の筆頭格としているのだ。

麻生幹事長は週10〜20冊のマンガ誌を読むほどのマンガ好きとして知られ、外相時代にはアニメ・マンガを日本外交の柱に据えている。今年5月には国際漫画賞を創設したのだ。こうしたことから、アニメやマンガのファン層から高い支持を集めており、「ローゼンメイデン」というマンガを空港の待合室で読んでいたため「ローゼン閣下」という愛称まで付けられている。昨年9月の自民党総裁選では東京・秋葉原の街頭演説で「自称オタクのみなさん」と呼びかけて大喝采を浴び、秋葉原のホビーショップなどでは「太郎ちゃんの漫画王」というフィギュア付きお菓子まで発売された。

このことから株式市場では、安倍首相の辞任する意向が報じられた午前1時頃からアニメ関連銘柄の株価が上昇しているのだそう。上昇しているのは、バンダイビジュアルやブロッコリー、創通、プロダクション・アイジー、ティー・ワイ・オー、東映アニメーション、幻冬舎、まんだらけなど。“麻生首相”を先取りしてのことなのだとか。

ラジオ日経には「(麻生幹事長の)首相就任から連想される銘柄群がアニメ関連だけというのでは、実現しても構造改革の進展期待などで外国人投資家から評価される相場状況になるとは考えにくい」という市場関係者の指摘も掲載されているのだけど、安倍首相の辞任がアニメ会社にも影響を与えるなんて、なんとも不思議な気分なのだ。

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