巨人の高橋由伸外野手や中日の岩瀬仁紀投手、広島の新井貴浩内野手、西武の和田一浩外野手、ロッテの小林雅英投手など、今オフのFA市場には日本球界を代表する大物選手がズラリ。その中でも特に注目されているのが、中日の主砲・福留孝介外野手なりよ。プロデビューを果たした1999年以降の中日での活躍はもちろんのこと、2006年にはWBCの日本代表として大事な局面で勝利に貢献する一打を放つなど、世界制覇したチームの一員としても活躍のは記憶に新しいところなりよね。

これまでスポーツ紙を中心に伝えられている、FA権の行使についての福留選手の動向を簡単にまとめておくと。

・現在はけがで離脱中のためFA権取得までの日数が足りないものの、今年から導入される「故障者選手特例措置」により今季中の取得は確実（適用第1号）。
・中日の西川順之助球団社長は「絶対に必要な戦力」と、最大限の条件を提示して残留を促す方針。
・福留選手はWBCへの出場以来、かねてからのメジャー志向に拍車がかかっているとも伝えられている。
・落合博満監督が「4番は右打者」にこだわりを見せることから、起用法をめぐって確執があるとの噂も。
・今オフの大補強を予告している阪神が、星野仙一SDの人脈をフルに活かして獲得に動くとの噂も。

本人の口からはFAについては何も語られていないなりが、周辺情報を総合すると「FA権は行使する」「メジャー移籍を希望している可能性が高い」といったところなりか。1995年のドラフトで近鉄の1位指名を蹴り、「中日と巨人以外なら社会人に」との予告通り日本生命に進んだ経緯があることから、国内移籍に関しては可能性が低いと見るファンが多いなりよ。

そんなメジャー志向の強い福留選手に対する、メジャー側の評価はどうなのかは気になるところなりが、4日付けのスポーツニッポンが、レッドソックスが争奪戦に参戦すると報じているなりね。その根拠として「最大の補強ポイントが中堅手」「来季公式戦開幕を日本で迎える」「（CEOが）『日本人選手の獲得に興味はある』とし『フクドメの名前は知っている』と認めた」を挙げ、「福留獲得の方針は球団内部では既定事実」と伝えているなりよ。

レッドソックスは松坂大輔投手、岡島秀樹投手を擁し、日本市場の開拓を虎視眈々と狙っているメジャーでも有数の「親日」球団。日本人選手を受け入れる環境も整っているだけに、もし正式に名乗りを上げれば、福留選手が興味を持つ可能性は十分にありそうなりよ。

ちなみに、メジャーリーグは選手のオリンピックへの参加を認めていないため、仮にメジャー移籍ということになれば、福留選手の星野ジャパンへの参加は消滅。スラッガーと呼べる日本人選手はそう多くはなく、また、アトランタ、アテネ、WBCと国際大会をよく知る福留選手が参加できなくなるのは、星野ジャパンにとって大きな痛手になるのは間違いないなり。

中日残留か、メジャー移籍か、はたまた国内他球団への移籍か、福留選手の決断の行方は。今オフの動向から目が離せないなりね。