「無線でADSL並」のWiMAX参入へ、NTTドコモがアッカとタッグ。

2007/08/31 23:05 Written by コ○助

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自動車や鉄道などの高速移動中や、ADSLなどの有線でのブロードバンドを敷設できない地域へのネット接続手段として注目されている、最大20Mbpsでのデータ通信が可能な次世代高速通信規格「WiMAX」。この事業のために総務省が用意した2.5GHz帯の周波数帯を割り当てる、たった「2」枠の獲得を目指して、既存通信事業者を中心に水面下で激しい争奪戦を繰り広げているなりよ。そして、NTTドコモはADSL事業者のアッカ・ネットワークスとタッグを組み、この枠の獲得を目指すことが正式に発表されたなりね。

争奪戦が過熱している理由は、「2」枠と狭き門であることに加え、総務省が新規参入事業者の参入促進を促すために、既存の第3世代携帯電話の事業者(NTTドコモ、KDDI、ソフトバンク、イー・アクセス)とそのグループ会社による単独参入を排除する方針を打ち出したから。そのため、参入を希望する複数の事業者の中で、単独参入への道が開けていたのは、現実的にはウィルコムとアッカの2社のみで、NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクの主要携帯電話キャリアはこの総務省の方針に猛反発していたなりよ。

とはいえ、2.5GHz帯は年内にも開放されると見られているだけに、時間がないのも事実。総務省が用意した「出資比率を3分の1以下に抑えた新会社での申請なら参入を認める」という抜け道を活かして、各キャリアが参入条件を満たしている企業との提携・新会社設立に動いているなりね。その流れの中で、今回NTTドコモとアッカの提携が発表されたわけなり。

参考までに、各キャリアがそれぞれどのようなパートナーと共に2.5GHz帯でのWiMAX事業への参入を目指しているのか、構図を簡単にまとめておくと。

NTTドコモ→アッカと共同。TBS、三井物産、JR東日本にも参加呼びかけ。
KDDI→京セラ、トヨタ自動車と共同。
ソフトバンク→イー・アクセスと共同。

NTTドコモとソフトバンクがライバル(もしくはそれに近い関係)の相手と手を組んだのに対し、KDDIはもともとの株主である京セラ&トヨタ自動車との連携なので、実質はKDDI単独での参入に近いものがあるなりね。KDDIは、ライバルとの共同事業は将来的に自由なサービス展開の障害になりかねないとの思惑から、大株主との連携の道を選んだと言われているなりよ。

ちなみに、現状では「2」枠のうち、ひとつはウィルコムがほぼ手中に収めていると見る向きが強いなり。そうなると残された枠はあと「1」。果たして最後に笑うのはどの事業者なのか。激しい争奪戦の行方に注目なりね。

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