「白い恋人」回収騒動でプレミア化、ネットオークションで値段4倍に。

2007/08/19 18:00 Written by コジマ

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製品から大腸菌群や黄色ブドウ球菌が検出されたにもかかわらず、報告や公表をしなかったことで消費者の非難が集中している北海道の菓子メーカー、石屋製菓。北海道土産の定番として人気の「白い恋人」の賞味期限改ざんも行っており、ショックを受けたファンも多いと思うのだ。同社は無期限で工場の操業を停止し、全商品の回収も開始した。

「白い恋人」は、道内限定販売という手法で人気が出た商品。北海道以外入手しにくいため通信販売などで人気となっていたのだけど、今回の販売停止、回収が重なったためにさらに入手が困難となり、ネットオークション上で高値で取り引きされているそうなのだ。

スポーツ報知によると、「Yahoo! オークション」に出品されている定価1260円の24枚入り商品に4400円、定価945円の18枚入り3400円の入札があり、中には定価の4倍近い値がついていたのだとか。実際に「Yahoo! オークション」を見てみると、18枚入りのブラックとホワイトの2箱セット(定価1890円)が出品されており、8月19日現在までに25件の入札があって、残り1日で5000円の値がついていた。説明には購入日や場所、賞味期限とともに「スーツケースにいれて車で運んだので一度とけてる可能性もあります」と記されているのだけど、それでも定価の3倍近い値がつけられているのだ。

これに対して石屋製菓は「この現状だけに喜ぶわけにもいきませんし、何とも言いようが…」(スポーツ報知より)と困った様子で、「それほどニーズが高いのなら、我々は一刻も早く社内体制を整え、問題を反省し、消費者の方々に理解をいただけるよう努力していくだけです」(同)としている。不祥事でも変わらない人気、「白い恋人」がいかに多くの人に愛されているかを改めて知ったのだ。

一方、この騒動で石屋製菓が主力スポンサーとなっているサッカーJ2のコンサドーレ札幌にも影響が出ているもよう。ユニホームの胸に「白い恋人」の大きなロゴが配されているため、イメージダウンを心配する声や関係を絶つべきとの批判があがっているのだ。しかし、コンサドーレは累積赤字20億円超という厳しい台所事情を抱えており、新規スポンサーの獲得も難航。ユニホームのロゴをそのままにし、来期以降のスポンサー契約続行を石屋製菓に依頼したのだ。

しかし、営業の再開が決まっていない現状では、石屋製菓との契約続行は厳しいという見方がある。もしも石屋製菓が倒れれば、コンサドーレの存続も危うくなりそうなのだ。

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