関ヶ原の合戦を超高精細度CGで再現、分散処理で低予算も実現。

2007/08/03 23:51 Written by コジマ

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技術の進歩により、歴史上の建築物などのリアルな姿を知ることができるようになった。数年前には名古屋工大名誉教授の内藤昌氏の図面を元に国立歴史民俗博物館が安土城をコンピューターグラフィックス(CG)で復元し、NHKスペシャルなどで取り上げられて話題となったのだ。

歴史上の建造物や出来事などのCGはNHK「その時歴史が動いた」でも多用されているのだけど、今回、デジタルハリウッド大学大学院とNTTデータが協力して、関ヶ原の合戦を題材にした超高精彩度立体CGを制作することになった。解像度は約800万画素。ハイビジョン映像の約4倍というすごい映像なのだ。

高画質なだけでなく、数十万人が参戦したという兵士1人1人が別々の動きを見せるなどさらにリアルな作品になるようで、約3分間ながらも迫力の映像が楽しめそう。

しかし、高度なCG制作には高性能コンピューター数千台を使わなければならず、莫大な費用がかかることがネックとなっている。今回はこの映像化(レンダリング)にインターネットを介して参加者のパソコンを活用するという「分散型レンダリング」を採用。予算を大幅に削減することが可能となった。この分散処理の手法は、地球外知的生命体探査のために宇宙から届く電波を解析する「SETI@home」が有名だけど、これを今度はCG制作で活用されることになったのだ。

参加方法は、プロジェクト公式サイトでソフトをダウンロードし、インストールするだけ。対応OSはWindows XP、2000、Mac OS X 10.4.8以上、RedHat Linux、Fedora 7で、1024MB以上のメモリ(推奨2048MB以上)と1GB以上の空き容量が必要になるとのこと。ソフトは8月13日からプロジェクト公式サイトで配布を開始する。ソフト起動時には、実際にレンダリングを行っているようすが観察できるのだ。

来年2月の完成を予定しており、完成後は上映会を開いたりインターネットで配信したりするのだとか。どんな作品になるのか、いまから楽しみのだ。

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